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修学旅行3日前。

どうも。なんか筆が進む、朱羽の索夜です。

はい。今回は、ちょっとした日常回です。

それではどうぞ。

優月side


〜日曜日〜


あの後部屋においてあった衣類は全部俺のために買ってきていた事がわかった。

いや、嬉しいよ?この姿に合う服選んできてくれたんでしょ?

なら嬉しいじゃん。

…でもさ、下着の付け方わかんないんだよね。

元男だからそんなん興味なかったわけよ。

困るわ。


んで、今、その服を着てるわけなんですけど。


「いやめっちゃスースーする。」


いまは、白のセーターの上に灰色ニットベストだ。

下は黒のスカートに黒のタイツである。

いやタイツ履いてるのにスースーするとは何事や!

いま冬だし絶対寒いし。


「我慢だよ。お兄ちゃん。」


と、心晴が言う。

いや、おしゃれは我慢と言うよ?

知ってるよ?うん。

でもさ、我慢する意味ある?

無いと思うんだ。俺。

すると、


「あ、醤油ねえや。おい、醤油買ってきてくんね?あんた自分で服選びたいって思ってんだろ?金なら出してやるから買ってこい。優月ちゃん(・・・)。」


と、母さんが言う。

…ちゃん付けされたことはアレだが、なぜ母さんは俺の考えてることがわかるんだ?

確かに折れはさっきから自分で服を選びたいとは思っていたが。


「なんでわかったんだ、って思ってるだろ?顔に出てんだよ。顔に。」

「!?」


嘘だろそんな!?


「あ、ありがとう行ってくる!」


俺はこれ以上思考を読ませないように金を手に取り家を出ていった。



















〜数時間後〜


今は午後5時。

季節が冬のため、日の入りが早く、帰るのは早くしないといけない。


あ、ちなみに、服以外もアクセサリーを一個買った。

ただのネックレスだが。


あと、服は基本的に白黒だ。

俺自身が自分に似合うってのを選んで買ってるから自信はある。

醤油もしっかりと買った。


すると、


「ねえ、お嬢ちゃん今ひとり?よかったらちょっと俺達と遊んでかない?」


ナンパかい。

これは…無視が一番いいのかな。


「ねえ、無視とかひどいじゃん。こっち来ようよ。」


尚も俺が無視しようとすると、


「ちっ…無視すんなよっ!」


急に左手を捕まれ引っ張られた。


「なっ…やめてください!私に何の用なんですか!?」

「おっ…いい声出すじゃん?あっちに俺の仲間がいるんだ。」


俺の声で相手が完全にスイッチが入ってしまったようで、俺は有無を言わさず路地裏へと引っ張られた。


「きゃあ!?」


その反動で俺の手にあった荷物が地面へと落ちた。


…それを端から見ていたものが一人。

そのものも動いた。


side out



















〜路地裏〜


その路地裏には、男が複数人いた。

その男たちは暴力団で、リーダーがいい獲物を見つけたといい、取ってくるまで待っているのだ。

その中心に、


『ドシャ』


と、音を立てて、優月の体が投げられた。

優月の服に土砂が、優月の体に傷がつく。


「お?可愛い子じゃねえか。」

「よくやりましたね!ボス!」


男が口々に言葉を発する。

優月は、自分が男に囲まれている状況に恐怖した。


「まて。まずは、俺からだ。」


と、リーダー格の男が言う。

もちろん、リーダー格は先程優月を連れ去ったものだ。


優月は先程の投げられた痛みで意識が朦朧としている。

男は優月の体を起こし、上のセーターを脱がす。

優月の白のポロシャツがあらわになる。


「や…やめっ」


男はそのまま下のスカートを脱がそうとし…


「そこまでだ!」


声が響いた。


優月がぼやけた視線を向けると、そこには警察と、その先頭に立った泰我の姿が見えた。


(これで…助かる…?)


そう思った瞬間、優月の意識は沈んでいった。



















優月side


俺が目を覚ますと、まず初めに泰我の顔が見えた。


「泰…我?」


俺は体を起こす。

なぜか泰我は正座をしていた。

ちなみに泰我はグレーのシャツの上に水色のパーカー、緑色の迷彩のダボダボのズボンを着ている。靴は白のエアフォ◯スワン。

いや高いの履いてんなぁ…


「あれ…?私…何を?」


一体何が…

なんか急に泰我が驚いたような顔した。

なんでだろ。

しかもベスト脱げてるし、泥だらけだし。

しかも体傷だらけだし。

寒いし。


「…あ。」


思い出した。

なんか急にチャラいやつに連れ去られて…

そのまま…やられそうになったんだ。

そこを泰我に…?

あ、なんか涙が。


「…こっち、来る?」


と、泰我が遠慮がちに言う。

俺は…私はそれに甘え、泰我の胸元へと飛び込んだ。


「うぅ…怖かったよ…!」


すっごい怖かった。

これから何されるんだろうって。

いや、頭ではわかってた。でも、本能が…女の本能が、理解を拒んでた。


私は気が済むまで、泰我の胸元で、声を上げて泣いた。



















「もう、大丈夫。」


あの後、俺は落ち着いてから泰我の話を聞いた。

曰く、

『あいつらは暴力団だって言うこと。』

『俺が連れ去られて行くところを端から見たこと。』

『警察を呼んで対処してもらったこと。』

らしい。


「ありがとう…お前がいなかったらどうなってたか…」

「いや、困ったときはお互い様ってな?ほれ、お前の服と荷物。」


そういって、泰我は俺のベストと買い物袋を渡してくれた。

俺はベストを着る。

そして、


「ありがとう。」


というと、泰我は俺の耳元で、


「これで一つ、『貸し』な?」


とつぶやいた。


「〜〜〜〜〜っ!?」


耳元でつぶやかれた羞恥心から顔が真っ赤に染まる。


「ど、どうやって返して欲しい?」


と、俺は泰我に聞く。


「うーん。ドクターマー◯ンのブーツでいいよ。」

「いや高すぎるわボケ。」


いや常識的に考えてそれ頼むか?

流れぶっ壊れたんだが。

…まぁ、こいつのセリフで冷めてったから、ある意味それでいいんだが。


「ははっじゃあ、いつか買ってやるよ。それじゃあ、また明日な。」

「おう。また明日。」


俺は泰我に別れを告げ、家へと帰る。



















ちなみに、親になにか質問攻めにされて、全部答えた結果、


「そいつ等全員ぶっ◯してやる!」


と息巻いていた。

いや、もう牢人だから。

…こんなシリアス(?)にするつもりはなかったんだ…。

ちょっとナンパの絡みを作ってそれでおしまいにする予定だったんだ…

…なんで警察沙汰になった(迫真)。

まぁ、ちょっとそれてしまいましたが泰我がいいやつだということを知れたのでヨシ!

それではばいなら!

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