表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

72/115

第72話

「ふぅー満足満足!」


「「まんじょく!」」


 双子ちゃんも満足したようだ。


「はーい、じゃあ片付けるから、そこでゆっくりしてて?」


 テキパキと片付けを始める立花に


「あぁ、片付け手伝っても良いか?」


 片付けってその人なりの考えがあるから、一人の方がやり易かったりする時もあるし、一応手伝っても良いか聞いてみる。


「じゃあ食器持ってきて?ありがとね」


「いえいえ、美味しいから揚げを食べさせて頂きましたので!」


「うみちゃんもおてつだいします!」


「そらくんも!きっくします!」


 うみは自分が食べたお皿なんかを片付け始める。そらは…キックしてます。


「はい、ありがとう!そこ置いといてー」


「洗うのも手伝うよ」


 そう言いながら横に付いて洗い物の手伝いもする。


「ん、じゃあこっちお願い」


 二人で洗い物してると…なんか…ねぇ?し、新婚みたいな。

 いやいやいや、わかってる。うん、そうだよな、ちょっと気持ち悪いよな。ちょっとか?結構気持ち悪いか?…いいだろ!


 一人心の中で言い訳と開き直りを繰り返しながら食器を洗っていく。ふと、横を見ると立花もこちらを見ていた。目が合い、微笑む立花。


「なんかさ…あれだよね?変な感じ。コウがうちでご飯食べて、一緒に後片付けしてさ、一緒に洗い物して、なんか…」


「あー!ふたりでなかよししてる!うみちゃんもー!」


 立花から続きの言葉が出る前にうみが割って入ってくる。あの後に続く言葉が何なのか、気になるが、聞きたいような、聞きたくないような。


「そらくんも!なかよし!」


 そらも混ざって皆で手を繋ぎながら謎のダンスが始まる。


「あらあら、もう仲良しね?」


 おほほ、と上品に笑いながら立花のお母さんが部屋へ入ってくる。しかし若いな。部屋着だと尚更若く見える。この感じで子供三人も、産んでらっしゃるんですかぁ!?


「そーなの!うみちゃんもそらくんもこうにいちゃんもおねーちゃんもなかよし!」


 そう元気良くうみが答える。うん、仲良くはなれたよな。良かった。


「やあやあ、お待たせ。田中くん…コウくんって呼んでも良いかな?」


 立花のお父さんも戻ってきて、わっと賑やかになる。子供達もお父さんが大好き何だろうなぁ。


「はい、全然なんとでも呼んでください」


「そうかい、じゃあコウくん。話をしようか?」


「えっと…はい」


 な、なんだ?大事な娘に近付きやがって、ただじゃおかねぇぞってことぉ!?






「そうなんですよ!あの試合は涼さんが相手にキックを警戒させてて!」


「やっぱりそうなんだね!何時もより随分下に攻撃を散らすなぁって思ってたんだよ!」


「凄いですねお義父さん!あれ格闘技担当の記者の人でも気が付いてた人少なかったのに!」


 貴様に娘と遊ぶことなど許さん!!なんて事は無く、立花のお義父さんとは格闘技の試合の話で大盛り上がりだ。


 立花が、あれだけ格闘技が好きなのは、お義父さんの影響らしく、格闘技への造詣もかなり深い。ただぼーっと試合を見てただけじゃここまで試合の内容を語れないと思う。


「そうかい?鎌田選手と同じジムの人に言われると嬉しいなぁ!」


「まあ、一緒に練習して、仲良くはしてもらってますけど、まだまだ半人前ですから」


 俺も何時かは…とは思うけど全然自信は持てないよなぁ。だって涼さん以外にも強い人沢山いるし。


「いや!コウくんはまだ高校生だろ?これからじゃあないか!もし将来試合があるようなら是非とも行きたいね!」


 うん、やっぱりお義父さんは優しいわ。娘が連れてきた初対面の男にいくら趣味が合うからってここまで、おおらかに接することが出来る人がどれだけいるんだ?って話だよな。


 あー因みに心の中でお義父さんと先程から呼ばせて頂いております!


「本当ですか!もしあるようなら来てもらえたら嬉しいです!」


「うんうん!じゃあ僕がコウくんのファン1号って事で良いかな!?」


 ファンにまでなってくれるんですか!お義父さん!娘さんを下さい!


 いかんいかん。欲望が漏れた。


「嬉しいなぁ!ありがとうござ…」



「ちょっとパパ!コウのファン1号はあたしなの!コウも分かってるから!」


 え?何の話ですか?あれ?そんな話したって…しかし、自信満々でこちらを見てる立花、ここで覚えてませんとは言えなくない?


「そ、そうだよな!すいませんお義父さん、もう1号は埋まってるみたいで…」


 立花を見るとうんうんと頷きながらドヤ顔してます。


「ちゃんと分かってるならよし!心の中で思ってただけだけど、コウならちゃんと分かってるって、思ってたよ!」


 心の中かーい!立花がファンになるなんて重大イベント知らぬまに終わってたのかと思ったわ。


「そっかぁ…じゃあ2号で…」


「だめー!うみちゃんがふぁんにごーです!」


「あちゃー…うみちゃんに取られちゃったかぁじゃあ…」


「ぼくはかめんらいだーのさんごうになる!」


 そらはファンでは無いけど、3号が良いらしい。


「私がコウくんのファン4号だからあなたはその後ね?」


 ちゃっかり立花のお義母さんが4号を確保する。俺のファンの枠がどんどん埋まっていきます!


「えぇー…パパ5号なの?」


 お義父さんがうみちゃんに切なそうに聞いている。


「ちがう!パパはふぁん!」


「うん?そうだよ、パパはコウくんのファンなんだよー」


「そうじゃないの!パパはただのふぁん!ごごーはとるねーど!」


「そ、そんなぁー…」


 皆から笑いがこぼれる。良いなぁこう言う家族。うちも仲は良いけど、兄弟居なかったしここまでワイワイ賑やかな事は少なかったもんなぁ。


 将来は…とかね!あー最初の気持ち悪い奴にループしてる…



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ