第62話
「いやー!美咲ちゃんは見る目があるね!そう!勝負を分けたのは、2ラウンド目何だよ!」
「あ、ありがとうございます!涼様があたしを褒めてくれた!!」
何だ?立花を褒めるだけか?
「そう!何を隠そう2ラウンド目の膝がシュラウスに入ったのはコウのおかげだ!」
「え?そうなの?コウ!」
「それって凄いんじゃないの?」
「うおー!俺達の親友すげー!」
くそ!このやろう!やりやがったな!
「いやいや、そんなわけ無いじゃん涼さん何言ってんですか?」
若干笑顔を引き吊らせながら答える。
「ほーう、じゃあ会長に聞いてみよう!どうですか会長?俺の言うこと間違ってないですよね?」
会長は嘘が嫌いだからちゃんと言ってくれる筈!
「ん?そーだな。今回はコウのおかげがデカいかもな」
「え?会長まで!?」
う、裏切られた!
「ですよね!ほら見ろ!だからコウはすげーんだぞ!少年少女達!ちなみにシュラウスにコウの事話したら私も引退が近いかもなって言ってたからなぁ。実質シュラウスを引退に追い込んだ人物と言っても過言では…」
「過言です!涼さんの馬鹿!!」
「あっはっは!まあ、今日は助かったぜコウ、それにコウの友達の皆も声援ありがとうな!」
「はぁー…本当に涼様と仲良し何だコウって…」
何か立花が感心してる。
「それじゃあそろそろお暇しましょう?あまり長く居座るものじゃないんでしょ?」
委員長が皆に問いかける。
「そうだね。それじゃあお邪魔しました!見学の件よろしくお願いします!」
今日の試合を見て余計に気合いが入ったのか王子もやる気に満ちてる。
「あの、俺すげー感動しました!格闘技ってこんなに凄いんだって、生で試合見て思いました!」
「私も感動しました。男性があんなに密着して殴り合うなんて…」
タクはテンション上がってるけど、委員長は別の意味で上がってそう。
「あ、あの、殴られるのってどんな感じがするんですか!?」
「んー?そうだなぁ試合中はあんまし痛みとかは感じないけど、衝撃が凄いな。ドンッ!って感じで」
「そ、そうなんですね!やっぱりやられるなる興奮してる時かぁ…」
後半は小声だったから聞かれてないと思うけど、ぶれないな春川も…。
順番的に立花が最後か?チラッと立花を見ると目をぐるぐるさせながら考えてるみたいだけど、大丈夫か?
「あの!あたしやっぱり一生涼様を応援します!今日の試合を見て改めて思いました!これが推すって気持ちなのかって!もう、興奮し過ぎて記憶があんまり無いんですけど、それでも!この気持ちは一生モノだと思います!これからも!頑張って下さい!!」
は、早口で言い切ったな。涼さん推しか、ちょっと悔しいな。……でも立花が喜んでくれてるなら良いか。
「それじゃあ最後に写真でも撮りますか?」
「え?良いんですか!?おおお、お願いします!」
「立花慌てすぎ。じゃあ加納さん撮って貰っても良いですか?」
流石気が利く加納さん。ファンの立花の為写真撮ってくれるみたいだ。
「はい、それじゃあ並んでー」
「ほら、立花。涼さんの隣行けよ」
立花が涼さんとは反対側に居たので、せっかくならと隣をさして立花を誘導する。
「と、と、となり!?いやいや!恐れ多いってコウ!」
「何でだよ?ファンなんだろ?こんな機会もう無いかもしれんぞ?」
多分写真なんて何時でも撮れるけど、試合後は中々無いだろうし。
「そ、そうかな?行っても良いかな?」
「おう、いけいけ。涼さんも可愛い女の子が隣の方が良いだろ」
「か、かわいいとか!今関係ないじゃん!じゃあお言葉に甘えて…」
遠慮してた割には光の速さで隣を確保してる。涼さんの横にいる立花の顔が普段見ない位ニマニマしてんなぁ。
「それじゃあ撮りまーす」
「はい、OKです」
「立花せっかくだから涼さんと二人で撮って貰ったら?」
「はぁぁぁぁ!?ツ、ツーショットって事!?そ、それこそ恐れ多いよ!」
「いや、大丈夫だから。涼さんも良いですよね?」
「ん?全然構わんよ。ここまでファンだって言って貰ってるんだから俺も嬉しいぜ」
「ほら、行ってこい」
「う、うん!ありがと、コウ!」
「はい、撮りまーす」
うんうん、自然な笑顔ですね。
「ありがとうございました!一生宝物にします!」
「はい、ありがとね」
「よし、それじゃあ本当に有り難う御座いました」
代表して王子が頭を下げてる。
「俺も入り口まで送ってきますね」
「おう、気を付けて帰れよ!少年少女達!」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!夢みたい!涼様と話したんだよあたし!写真も撮ったし、名前まで呼んで貰っちゃった!美咲ちゃんだって!」
終始テンションが高い立花。こんなに喜んでくれるなら良かった。この顔が見れただけでも十分呼んだ甲斐がある。
「コウ!ありがとね!ほんっっっっとに楽しかった!もう本当に大好き!!」
「え?あ、いや、全然良いって。呼んでくれたのは会長だしな」
一瞬大好きなんて言われてテンパってしまった。これはあれだよな、友達として…だよな。
「コウ、僕も楽しかったよ皆で凄く盛り上がったしね」
「そうそう!まじてすげーな。てかあんな人と練習してコウは大丈夫なのかよ!」
「それは私も思ったわ。鎌田さんはプロの中でもトップの方何でしょう?」
「そりゃ練習はするけど手加減はしてくれるから、そんなに心配しなくて大丈夫だ。まあ手加減されてもボロボロだけどな!」
「そう、それなら良かった。そうよね、プロの方だものね。高校生相手に本気にはならないわよね」
「田中君はさ!殴られる時はどんな感じなの!?」
「あ?そりゃいてーよ。殴られたくないからガードするし避けるんだしな」
「そっか…殴られたくないんだ……」
何でお前はそんなに不満そうなんだよ?
「それじゃあお疲れ様!コウもこの後片付けとかあるんでしょ?頑張ってね」
「おーう!気を付けて帰ってくれー!」
皆に手を振りながら別れる。立花は俺が見えなくなるまで振ってた。そこまで楽しかったのかぁ。うん!良かった!
「戻りましたー」
控室に戻ると皆片付けを始めていた。
「すいません!すぐ手伝います!」
「おう、気にすんな。こんなのすぐ終わるしな。それよりこの後少しだか祝勝会やるぞ。コウも勿論来るよな?親御さんには俺から連絡するか?帰りはタクシー出すから安心しろ」
「あの、会長…もう参加するの決まってるじゃないですか」
「当たり前だろ!お前、今日の主役は俺だろ?俺が参加って言ったら参加するだろ?」
涼さんがジャイアンみたいな事を言ってくる
「まあ、参加するつもりでしたけど、美味しいもの食べれるし」
何度かこう言う祝勝会に呼ばれて行ったことはあるから、美味しいものが食べられるのは知ってる!
「よし!じゃあ行くか!祝勝会!」
会長の号令で皆で祝勝会へ向かうことに。




