表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

43/115

第43話

「それでは、始めてください」


 先生の合図で一斉にテスト用紙をめくる。

 いよいよ、期末テストが始まった。


 こんなにも気持ちが楽なテスト何て今まで無かったかもしれない。

 ちゃんと勉強してる人は、いつもこんなもんなのか?


 そんな事を考える余裕があるくらいには、スラスラ問題を解いていけている。

 王子には、テストの対策までやってもらって本当に頭が上がらんな。


「はーい、終了です」


 ふう、今日はとりあえず終わりか。


 お?タクがこっちに来る。


「よお!どうだった?」


 ちょっと興奮した感じで話し掛けてくる。


「おう、何かスラスラ解けるわ。こんなの初めてだ」


「だよな、だよな!なんか解りすぎてちょっと引いてる俺は!」


「やり方一つでここまで違うんだな勉強って」


「だなぁ俺なんて今まで参考書パラパラ捲って適当にやってただけだったからなー」



「俺もたいして変わんねーよ。織田が王子様々だな」


「そだなー後数日がんばんべ」






「それでは終わってください」


 ふぅー…やっと期末が終わった。

 今回のテストは初めて手応えと言うものを感じた!

 テスト期間中も王子とは帰りにファミレスに寄って勉強を教えてもらったりしてた。

 もちろんタクも一緒だが、立花達は別で勉強してるらしい。


 だから試験期間中は立花とあんまり話せてないのが少し寂しかった位かな?

 あぁ、後タクが名前を書き忘れそうになったことだけ伝えておこう。


 テスト終了間際に気が付いたらしく、テスト中に『うぼぅわ!』と、変な声が聞こえたがあれはタクだったらしい。


 テストがスラスラ解けて見直しが出来たから気が付いたけど、もし見直す時間が無かったらまじでヤバかったそうだ。


 もし、名前の書き忘れで0点だったら王子も流石に教えてくれなくなるかな?

 いや…王子なら次は名前を書こうねとか笑いながら許してくれそうだ。


「さー終わった終わった!この後どうするよ?」


「おーい!コウ!」


 タクと話してると立花から声がかかった。


「ん?なんだ?」


 もちろん未だにドキドキしてるが、出来るだけそんな感じは出さずに立花に近付いていく。


「テスト終わったからさーお疲れ様って事でどっかで集まろっかって話してたんだけど、コウと川島はこの後暇?」


「あぁ、俺は大丈夫だけど、タクはどうかな?ちょっと聞いて…」


「おーい田中一年が呼んでるぞ」


 なんだ?ふと教室の外を見ると…静原さんがこちらを見ながら待っていた。


「ん?後輩ちゃんかな?行ってきなよコウ。川島には、あたしが聞いとくから」


「おう、すまんな行ってくるわ」


 タクの事は立花に任せて教室の外へ向かう。そこには、落ち着いた雰囲気の静原さんが待っていた。


「テストお疲れ様です。田中先輩」


 普通に話し掛けてくる静原さんは、大人しい美人にしか見えない。


「あぁ、静原さんも…」


「はい、あの…この前はすみませんでした。何だか同様しちゃって」


「いや、こっちこそごめんね。せっかく誘ってくれたのに」


 静原さんが真剣な顔で見つめてくる。

 なんだ?俺怒られるのかな?何かした…よな。女の子に恥をかかせたんだから。


「あの、テストが終わったら夏休みじゃないですか?」


「そうだね」


「その、それだと私達が会うことって夏休み終わるまで無いですよね?」


「うん、そうなるね」


 俺の返事に若干ショックを受けたような顔をしてる。なんでだ?


「ふぅ…それで、それだとあの時のお礼が出来ないなぁと思いまして、出来れば田中先輩の連絡先を教えてもらえたらなぁと…」


 最後の方は声が小さくなっていってたが、連絡先を知りたいらしい。そんなに無理してお礼なんてしなくて良いのにな?


「えっと、静原さん?そんな夏休みを使ってまで俺にお礼なんて良いんだよ?」


 そう言うと静原さんは少し考えてクスクス笑い始めた。


「えっと?俺変なこと言ったかな?」



 俺が訝しげに見ていると手を振りながら否定してくる静原さん。


「い、いえ…私が勝手に……俺にお礼…」


 なんだ?おれにおれい……この子こんなのオヤジギャグで笑ってんのか!?

 案外親しみやすいのか?

 まあ、お礼位なら受けても良いかな。


「ふぅ…すいません。お礼は是非させてください。出来ればあまりお金が掛からない所でお食事とかって思ってます…お礼なのに、あんまりお金は出せなくて申し訳無いですが…」


 俺と食事?二人でか?うーん…大丈夫これ?


「えっと、それは二人でって事?」


「はい、私はそのつもりでしたけど…」


「一応さ…あそこにはタク…じゃわからんか。川島も居たんだけど…」


 俺がずっと気になってたのは俺にお礼してくれるのは良いんだが、タクが完全に居ないことになってる事なんだよなぁ。


「あっ!いや、忘れてたとかではなくてですね…」


 さっきまでの顔からいきなり自信なさげな顔をし始めた。

 こーれ忘れてます。


「まあもしさ、お礼してくれるならタクも一緒って感じが俺は良いかな?決まったら連絡してよ。別に急がなくて良いからさ」


 そう言いつつ連絡先の交換をする。


「あの…色々とご迷惑お掛けしました…失礼します…」


 うーん、流石にもう誘われる事は無いかな?美人だったし、お礼したいって気持ちはありがたいけど、どうしてもタクの事を見えてないみたいでモヤモヤしたんだよなぁ。


 実際男との間に入ったのは俺だけど、追い払ったのはタクだし、どちらが助けたなんて話じゃ無いけど、タクが居なかったら逃げてないだろうしな、相手も。


 さて…立花とタクの所に戻るか。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ