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第22話

「はい、じゃあ今日の授業はこの辺で」


 起立!礼!


「「「ありがとうございました」」」


 ざわざわと周りが喋っている。

 俺は周囲を見回し立花の姿を探す。


「先に行ってるから」


「わかった」


 何だか話し方もよそよそしい感じがする。

 やっぱ絞められるのか…素人の女子に殴られる位どうってこと無いが心は痛そうだ。


「コウ、一人で大丈夫か?」


「ここは一人で行くべきだろう。俺が始めたことだしな」


「じゃあ、明るく行ってこいよ。いつものお前らしくねーぞ。今」


 確かに、別に何かあっても死ぬわけじゃないし、暗くなる必要なんてねーな。


「そう…だよな。別になんの話かもわかんないんだし。案外良い内容の可能性だってあるわな」


「あぁ、前向きな方がお前らしいぜ!当たって砕けてこいよ」


「いやいや、砕けねーよ。ありがとな、タクそんじゃ行ってくるわ」




 自習室の前まで来た。


 ガラガラガラッ


「遅かったねコウ」


 立花がこちらを見ながら声を掛けてくる。

 外から入る光で表情がよく見えないが笑っては無さそうだ。


「それで、話…の前に何で春川さんがいるんだ?」


 部屋には春川も居た。


「何でって春川にも関係あるからでしょ」


 あまり巻き込みたく無かったが、今回は仕方ないか。春川は二人の会話に入ってこないで下を向いている。


「まぁそうかもな。で、話って何だ?」


「その前にさ、何でコウは春川を庇うみたいな事すんの?」


 やっぱ気が付くよな。


「話しても良いけど春川さんは何も関わって無いからそこだけは勘違いしないでくれ」


 一応春川は関係無い事を前もって言っておく。俺が勝手に始めたことだからな。


「そりゃそうでしょ」


 知ってましたと言わんばかりに返事が帰って来た。


「そーか、じゃあ話す」


 ここは正直に行くか。何だかんだ実は立花の事を信じ始めてる。


「まず、これは完全に俺の自己満足だから。何で春川さんを庇う様に動いたかって言うと理由は2つあって1つは…………俺が青春したいからだ」


「は?青春って、何よ」


「学校行事で熱くなったりクラスメイトと放課後遊びに行ったり……女の子と色々あったり……とかだよ!」


「え?普通に学校来てたら出来んじゃん」


 あー地雷踏みました。


「お前さ、友達が多い奴はさ!そりゃ普通に出来るだろうさ!で・も!俺みたいな陰キャはよー!努力しねーとできねーんだわ!!」


「ご、ごめん……」


 俺に気圧されて謝る立花。


「いいよ別に。んでさ、やっぱ立花が春川をパシらせたりそう言うのがあるとクラスの空気も悪いだろ?いや、悪いんだよ。そうすると話し掛けづらかったりクラスでワイワイとか、夢のまた夢なんだよ。だから俺は自分のために春川へのいじめを止めさせたいと思ったわけ」


「ふーん、で2つ目は?」


 全然興味無さそうだなこいつ。


「2つ目は、単純に俺がいじめ嫌いだから。俺も小学生の頃いじめられてたからな。だからやっぱり見過ごせなかった」


「へーコウがいじめられてた何て想像出来ないなぁ。まぁ理由はわかった」


 さて、どうなるんだろうな俺は。


「じゃあ、あたしと友達になったのも春川のためだったんだよね。やっぱり」


 少し悲しそうな立花がこっちを見てる。

 嘘は…付きたくないな。


「そこは本当にすまん。最初そのつもりだったのは間違い無い。もちろんもう友達じゃないって言われるなら仕方ないとも思ってる」


 今は正直に話したい。

 何故かこの時はこれが正解だと思った。


「コウはさ、あたしと友達じゃ無くなっても良いの?」


「そりゃ嫌だよ。立花とは案外上手くいってると思ってたし。立花といると楽しいしな」


「そっかー良かった!じゃあ友達問題は解決ね。あたしもコウとは友達でいたいし」


 あれ?怒ってないのか?


「で、どうすんの?麻衣。あたしは別に言っても良いと思うけど。コウなら変に人に言いふらしたりしないでしょ?」


 なんだなんだ?どういうことだ?

 春川に何かあんのか?てか麻衣?


「うん…私も田中君なら…」


 え?なに言われんだ俺。


「あのね、田中君……私実は……」


 なんだこれ、どんな状況だよ。

 もしかして、こ、こくは……














「ドMなの」








  あ゛?

  「あ゛?」


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