第2話
カチャッカチャッ
「何か良いアイデアないかなぁ」
俺は自分の部屋でダンベルを持ち上げながら考える。
まず、いじめを強制的に止めさせられるほど
俺には人望も力も無い。
悲しいが。
次は教師だが俺のような中の中位の成績で
友達も少ない陰キャの言葉と成績優秀で
教師からの信頼も厚い立花とでは、発する言葉の信頼性は雲泥の差だろう。
下手をすると俺が次の標的に…なんて事にもなりかねない。それは避けたい、だって楽しい青春送りたいし俺も。
そうなるとだ…どうすれば…
ん?
俺はベッドにある少年紙に目が行った。
そう言えばジャ◯プでは、主人公といじめっ子が友達になってイジメが無くなる事が多いような…
そうだ!ナ◯トだってヒ◯アカだって
最初はイジメられてたけど、友達になって友情が芽生えればイジメなんて無くなったじゃないか !
これだ!これしかない!
俺が女王と友達になってイジメなんて無くせば良いんじゃないか!?
考えれば考える程妙案に思えてきた!
なんだ、簡単じゃないか!
これで俺の学校生活が青春に染まるはずだ。
明日が楽しみだ。
「よっしゃーやるぞおおおお」
「こうちゃん。ちょっとうるさいわよー」
「あ、ごめんなさい」
昨日の俺は馬鹿なのか?
まず俺が立花に話しかける事が難しいだろ。
立花は俺を認識してない可能性すらある。
そんな奴にいきなり
「友達になってください!」
なんて言われたら、気持ち悪いを通り越して
恐怖だろ…
俺だって知らない異性にそんな事言われたら…
あれ?OK出すかも。だって友達だぞ?
青春じゃないか。
「おいすーコウ」
「なあ、友達ってどうやってなるんだ?」
「またワケわかんない事言ってんなコウは」
「いやそもそも、何処からが友達なんだよ
そこからわからん、俺は」
「こうやって話してればもう友達なんじゃねーの?」
「じゃあお前と俺は友達か?」
「いいや、親友だな」
「じゃあお前の意見はあてにならんな。
俺とお前は親友でも友達でも無い」
「はいはい、まー何悩んでるか知らんが頑張れよ。親友として応援してる」
うーんどうやって話しかけるべきか…
いっそのこと呼び出すか?
いやいやいきなり呼び出しはちょっと…
「はーい、席に着けー」
とりあえずチャンスが来るまで待機だ!
焦るな俺。
作戦は始まったばかりだ。