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第12話

「おし!今日はこれくらいにしよ」


「そうだな、明日も練習は出来るし」


 俺達は小一時間ほど練習して帰ることにした。

 意外にも練習はスムーズに進み、不機嫌そうだった立花が突っ掛かって来るかもと思ったが練習は至って真面目に行っていた。


「お疲れお疲れ!田中~あんた真面目に練習すんだね。ちょっとだけあたしと二人になりたいだけかと思ってた」


「何でだよ練習しに来たんだから練習するだろ普通」


 大体立花と二人っきりになって何すんだよ。

 こちとら女子と二人っきり何て経験が無いから何にも出来ない自信があるぞ。


「いや~そう言って言い寄って来る奴結構

 いるからさ~ほら、あたしかわいいし。

 あたしと二人で喋るためなら嘘ついてくる人って結構いるしね」


 いやはや自信たっぷりですね、立花さん

 確かにかわいいが。


「そんなくだらん嘘を俺はつかない。覚えておいてくれ」


 俺は基本的に嘘は好きじゃない。

 ただ、必要な嘘があるのは解るから

 別に極端に否定はしない。


 今回の友達作戦も、やられてる方からしたら

 嘘を付いてると言われたらそうかもしれないし。


「そりゃ分かってたけどさーあんだけストレートに友達になって下さいって言ってくる奴がそんな回りくどい事するとは思えないし」


 そんな事を言いながらこちらを見る立花。


「てか、田中さーあたしと二人になるために嘘付くことは、くだらない嘘なんだーへー」


 ニヤリと笑いながら俺の顔を見てくる。


「いやまぁなんだその言葉のあやと言うかなんと言うか…」


 焦ってる俺を見てコロコロと笑う立花。


「別に本気で言ってないじゃん。田中慣れてなさすぎ、あーおもろ」


「いや分かってたし別に普通だし」


 からかわれたのがわかり強がる俺に立花は


「田中はさ、分かりやすいから良いよね。あたしは真っ直ぐな人の方が面倒もなくて良いなぁ」


「なんだそれは、褒めてんのか?バカにしてんのか?」


「へへーさっきくだらない嘘って言われたお返し!じゃあ、あたし帰るね。また明日ー!」


 ぶんぶん手を振りながら帰って行く立花。

 子どもかあいつは。

 でもなんだろう、悪い気はしない。

 これが友情…


 さて俺は…




 時刻は夕方過ぎ。

 俺はジムで片付けをしている。

 何故俺が色々な備品を片付けているかと言うとトレーニング終わりにジムでバイトさせて貰ってるからだ。


 俺は小学生からジムに通っていて勿論その頃から月謝も払っている。当たり前だが。


 高校生になってからは、少しでも会長に恩返しがしたくて自主的に片付けを手伝ったりなんかしていた。


 そんな俺を見た会長は、


「働いた対価はしっかり貰え。俺も金払った方が気兼ね無く使えるからそっちの方がありがたい」


 なんて言いながらバイトとして雇ってくれた。

 バイト代も高校生には十分な額貰えているし

 会長にはどんどん返しきれない恩が出来ていく。


「おーい、コウこっちの片付け手伝ってくれ」


「わかりましたーすぐ行きます」


 会長に呼ばれてそちらに向かう。


「おぉすまんなコウ、歳には勝てん。

 この辺片付けといてくれ。俺は向こうからやる」


「全然問題無いですよ。じゃあやりますか」


 二人で片付け始めると会長が話し掛けてきた。


「そういやコウ最近学校はどうだ?新しく友達出来たんだろ?」


「そうですね、今度その友達と体育祭でリレーのアンカーやりますよ」


 会長は少し驚いた顔で俺を見てくる。


「コウがそんな目立つ事するとはな!あんまし目立つの好きじゃないだろうに。友達に誘われたか?」


「誘われたって言うより友達が出るからみたいな感じですね」


 会長が言う様に俺はあまり目立つのは好きじゃない。注目され過ぎて良いこと何てあんまり無いだろうし。


「そうかそうか、良い友達なんだな一緒に出たいって思う位の」


「そう…ですね、良い奴だと思いますよ」


 会長にはいじめの事は伏せておこう。

 小学生の時は本当に子供のいじめだったが

 高校生にもなれば事情が複雑だ。


 それに俺がいじめられてる訳じゃなくて

 しかも俺とは違い女子だしな。


 しかもこの頃やっぱり疑問に思う。

 立花は春川を本当にいじめてるのか?


 いや、端から見たらいじめてるんだが

 何か事情でもあるのか、素の立花がいじめをするとは正直思えないし春川もなんだか様子がおかしいような…


「おいコウ、終わったんならあがって良いぞ」


「これ最後なんで終わったら、帰ります」


 会長に返事をしながら最後の荷物を片付ける。

 何時もより、かなり早いが会長が終わりと言えばこのジムは終わりなのだ。


 それくらいのこのジムでの会長は絶対な所がある。みんな会長を慕って来てる人が大半だ。


 さて、俺も終わったし帰ることに。


「それじゃあ会長!お疲れ様でした!」


「おう、気をつけて帰れよ」


 帰りに会長へ挨拶して家に帰る。



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