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第102話

「よし!この角度だな!」


「ちゃんとかめんらいだーになってる?」


「なってるなってる!あれ?仮面ライダーさんですか?」


 道中は空中で格好いいポーズをして、仮面ライダーになりきる事に腐心してるそらの相手をしていた。王子とうみは恋ばなをしてるようだ。


「こうにーちゃんもっとあげて!」


 そらにはこだわりがあるようで、角度と高さの調整に余念がない。自分の中に確固たる仮面ライダーが居るのだろう。将来良い男になるな!


「そらくんかっこいい!」


「うん!ばっちりだよそら!」


 二人の女の子(姉妹)に褒められてご満悦のそらは


「こうにーちゃん!回転させて!!」


 回転を要求してくる。しかもスピンキックの様に回せとの要求なので、俺も精一杯答える。


「うおおおおお!」


 掛け声と共に回転するそら。周りは拍手喝采です。そらは満足したのか着地して俺の手を握ってきた。


「ありがとうこうにーちゃん!」


 子供に満面の笑みでお礼を言われて嬉しくないわけないよな。


「最高だったぜそら!完璧な仮面ライダーだった!」


「ほんと!?んふふっ」


 繋いだ手とは反対の手を口に持ってきて漏れる笑いを溢さない様にするそら。そう言えばこの笑い方立花もたまにするよな。やっぱり姉弟だな。


「コウありがとね。結構キツくなかった?そらも、もうそろそろずっと抱っこするの疲れる位には重くなってるからぁ」


 少し申し訳なさそうに立花が言ってくるが


「いやいや、日頃から鍛えてますから!」


 そう言って腕に力こぶを出す。実際にトレーニングで使ってるウエイトより軽いから本当に全然大丈夫です。


「う、うん!あ、ありがと!」


 俺の出した力こぶに釘付けの立花。あー立花って筋肉好きなんだっけ。


「なんだい立花さん?筋肉が触りたいのかい?」


 日頃は俺がからかわれる側だから今日はこっちから…


「え!良いの!?触る!ってか─」


 ってかの時点でもう触られてます。俺でも見逃しちゃうね。


「お、おう喜んで貰えたなら…」


 滅茶苦茶がっつり触られてますけど、好きな人なんだから俺も嬉しいです。しかし本当に筋肉好きなんだな。目がマジじゃん。


「ほぁ~うんうん、お?」


 謎の声をあげながら腕の筋肉を触る立花。多分喜んでるんだろうな?


「美咲、そろそろ着くからそれくらいにしようか」


 いつの間にかスーパーに着いたみたいでハッと顔を上げて没頭し過ぎてた自分を振り返り少し恥ずかしそうに


「ご、ご立派でした…」


「い、いえお粗末様でした…」


 謎の会話を繰り広げてスーパーに入る。





「わああああ!いちごがいっぱい!」


 うみが果物コーナーでいちごに見とれてる。ちなみにそらはキョロキョロと仮面ライダーを探してる。


「いちご買って良い?お金あたしが出すからさ」


「ここで買わない選択肢はないだろ?別にお金も両親が置いていってくれてるから。それに俺もうみに買ってあげたいし」


 いちごを目の前に目を輝かせる幼女を見て買ってあげないなんて俺には出来ない!


「こうにーちゃん買ってくれるの?なんこ!?せんこ!?」


 この幼女強欲か?


「せ、千個は食べきれないだろうから2パック位にしような」


「うん!ありがと!だいすき!」


 別に千個じゃ無くても良かったみたいだ。


 それから色々とスーパーの中を見て回る。食べ物に飲み物、お菓子なんかも買い置きしてて良いだろうし、一番重要なから揚げの材料はから揚げ神こと立花が選んでくれる。


「お肉は当日あたしが持っていくからそれ以外だねー」


 そう言いながら、ちゃっちゃと選んでいくから揚げ神へ羨望の眼差しを向ける。


「から揚げ作るんだって?コウも本当に好きだね?」


「そりゃから揚げだしな?王子も食ってみたら飛ぶぞ?」


 あのから揚げは飛ぶよな。


「へー楽しみだなぁ」


 のほほんとしてられるのも今のうちだ!当日から揚げを食べたら…王子が驚いてその場で回転しだすかもしれない!その時は親友として…確か止めるか驚くんだったか?


 しかしから揚げを食べた嬉しさで回転位するだろ?俺に止められるか?いや、そもそも止めて良いのか…?難しい問題だぜ!


「まーた変なこと考えてない?」


「まーたとは何だよ!俺はいつも真面目だろ?なあ立花?」


 王子が理解不能な事を言い出したので立花に聞いてみる。


「コウは変だね」


「へんだねー!」


「へんへん!へんしん?」


 真顔での回答でした。そらもうみも真似してるし。


「えぇ!?嘘だろ?普通すぎて逆にそれが個性なんじゃ!?って思う程普通だと思ってたんだが…」

俺が反論すると王子が


「勿論常識的な所もあるし、真面目で良い人間だけども根が変だよね」


 根が変ってなんだよ?完全に悪口じゃねーか。


「あーわかる!根本って言うか根っこが変だよねー!」


「ねっこがへんー!」


「こうにーちゃんへんしんするの?」


 わかるんかい!俺はそんなに変なのか?皆の中では常識人枠だと思ってたのに!後そら、俺は変身しないからキラキラした目で見てくるなよ。


 粗方買い物も終わり精算を済ませてスーパーを出る。結構な量買ったから大荷物だが力だけはある俺と最近のジム通いで細マッチョになってきてる王子が居るので大丈夫だ。


「なんかこういう時本当に力が付いたんだなって実感するね」


 結構な荷物を持ちながら王子がしみじみと語ってる。まー試合とかしないと日頃の生活で実感するのって難しいよな。


「そうだろそうだろ!ふとした時実感して嬉しくなるんだよなぁ」


 まさかトレーニングあるあるを友達と、しかも親友と話せる時が来るなんて思ってなかったなぁ。


「やっぱり前に言ってたみたいに練習キツい?王子ってああ見えて結構根性あるからね」


「んー…ちょっと思い出すだけで心拍数が上がりそう」


 ま、まあ会長だから、ちゃんとセーブしてるから!


「それにさ…コウとか涼さんの練習見たら弱音なんて吐けないよ…僕の何倍なんだ?って練習量だし」


「や、やっぱりあの筋肉を維持するのって大変なんだ。筋肉に感謝しなきゃ」


 いや、トレーニングしてるのは俺なんだが?まあ俺も筋肉には感謝してますが。



「会長はジムの人間を限界ギリギリまで追い込むからなぁ。王子は入ってちょっとであそこまで追い込まれるのは凄いぜ!」


「そうなんだけど、僕からしたらあそこまでやらないと追い込まれないコウが怖いよ」


 王子を少しでも励まそうと思ったら怖がられたぜ!何でだ?

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