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第10話

「あーもーうるさい。昨日推薦するって言ったでしょ。」


「でもあんなにするとは思わないじゃん!」


 春川にしては珍しく声を荒げてる。

 余程嫌だったのかいじめっ子に反抗してまで

 抗議してる。


「あんたが悪いんでしょ。約束破るから」


「でもあんなに一杯…」


「あーとりあえずこっちで話すよ。あんた声大きすぎ。みんな見てんじゃん」


 こちらを振り向きみるみる顔を赤くする春川は、立花に腕を引かれながら何処かに連れていかれてる。


「流石にあんだけやられりゃ春川も怒るか」


 川島が話し掛けてきた。


「そりゃまぁそうかもな。春川さん運動とか得意そうじゃないし。他の人に迷惑掛かるとか思ってんじゃない?」


「自分の事じゃなくて他人の事かぁ。わからんこともないけど、まずは自分の事をってのは春川には酷か」


 そんな話をしていると、意外な人物が話し掛けてきた。


「お疲れ様、田中君川島君」


「お疲れ様委員長」


 話し掛けてきたのは我がクラスの委員長

 早川彩那はやかわあやなだ。

 委員長と言っても漫画のような、おさげに眼鏡みたいなテンプレでは無い。


 どちらかと言うと活発で美人系だ。

 運動も得意だし、人当たりも良い。

 みんなのまとめ役として委員長になったタイプだ。


 ちなみにうちのクラスは女子のレベルが

 かなり高いらしい。

 川島情報だが他のクラスからやっかみを受けてるそうだ。


 他のクラスに友達がいない俺は

 もちろん知らなかったが。


「ちょっと小耳に挟んだんだけど、立花さんと友達になったんだって?田中君」


「誰から聞いたかは知らないけど、その通りだね」


 何で委員長が知ってるんだよ。

 川島の方を見ると首を横に振っている。


「そりゃあ、あれだけ大きな声で喋ってたら嫌でも聞こえちゃうよ」


 俺のせいでした。


「本当に立花さんと友達になったんだー。

 どんな心境の変化かな?」


 委員長が尋ねてくる。

 大体委員長は正義感強そうだし、いじめなんて真っ先に止めそうなんだが、立花とは意外に仲は悪くないみたいだ。


 そりゃ委員長だって女王様には逆らえないか…

 誰も責める事は出来ない。


「色々思う所があってね。こうなるのが一番良いかなと」


 曖昧に濁して返事をする。

 これで委員長なら分かってくれるだろう。


「あーやっぱり色々気にしてたんだね。

 難しい問題だしあんまり人に言う事じゃ無いもんね」


 やはり委員長もどうにかしたいと思ってたんだろう。


「そうだな、だから見守ってくれると助かる」


 あまり突っ込まれて話が拗れたら最悪だ。

 委員長にも春川にも悪い。


「うん、分かった。もしどうしても二人で解決出来そうに無かったら相談してね。」


 俺達二人を見ながらそんな事を言う委員長。

 これは多分俺と川島が二人でやってると思ってるんだな。


 これだけ二人で話してたらそう思われても仕方ないか。

 別に否定する程でもない。


 実際この先、川島の力を借りないとも限らないし、学校での話相手なんてこいつ位だ。

 悲しいが。


「ありがと委員長。もしそうなったら相談するかも。その時はよろしくな」


「デリケートな問題だし、焦らないでゆっくり頑張ってね」


 委員長は良い奴だ本当に。


「そろそろリレーの練習に校庭行くわ。また明日な川島、委員長」


 急がないと女王様に潰される。


「おう、練習頑張れ」


「頑張ってね!」


 二人に見送られながら校庭に向かう。

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