プライム国王様はいい人なのです
モルソンは、男爵達に向き尋ねる
「コート男爵そっちは準備できたのか!」
「こっちはできました。」
「よしやるぞ!」
「待ってください、まだ約束の時間まで
だいぶあります」
「お前はバカなのか!そんな約束誰が守るんだよ、いいか今から言う作戦通りにやるんだ!」
モルソン侯爵は作戦を説明する!
魔法部隊!が表と裏の門と壁を破壊同時に重装備をした盾部隊の突入、あのくそチビ魔法攻撃してくるから、耐えろ!
闇ギルド兵士は盾部隊が入ってから相手の様子を見てすきがあれば、盾部隊の脇を抜け中にいる住人を始末しろ!ただしチビ女と、ここの主は殺すな!儂がなぶり殺すから、捕らえるだけにしろ!他の者はこの屋敷の包囲だ!この屋敷のすぐ横の城壁を越えたら、すぐ近くに森がある!逃げるためにチビが城壁破壊するかもしれんから森側の城壁の上には監視兵を配置するここは儂の屋敷の守備兵お前達が行くんだ!
モルソンが叫ぶ
「全員配置に着いたか!」
魔法、包囲、盾、殲滅、の各部隊から連絡が次々入る
「城壁監視部隊!まだか!」
城壁の兵士は配置に着き合図を送ろうとした、その時一人の兵士が突然叫ぶ!
「ミラーレ大森林に魔物の大群が現れこちらに向かって来ます!」
「な・なんだと!」
兵士が騒ぎ出すと、その追い討ちをかけるように監視兵士が叫ぶ!
「ま・魔物は広がらず真っ直ぐこちらに向かって来まーす!その数は不明!先頭はブラックファングウルフの群れとミ・ミラータイガー数十匹!さらに…ワ・ワイルドゴングも数匹!その後ろにキラードッグ、ワイルドキャット、ミラーブァッファローの群れ多数、空からもミラーレ黒鳥、ワイルドイーグル多数他にも…うわーーーーーー」
魔物が近づくに連れ地響きは激しくなり魔物達の声も聞こえてくる
「うわーーーーー逃げろーーーーー」
城壁の監視兵士は全員逃げ出した
「な・何が起こってるんだ!お前達勝手に逃げるな!」
城壁の兵士が逃げ出したことで屋敷を包囲してる兵士も騒ぎ出す
☆・☆・☆
「プライム国王様間に合いました。まだ街は破壊されていません!」
「皆の者ここまでの休まずの行軍で、疲れてる所を申し訳ないが、急ぎモルソン侯爵とコート男爵を捕らえに向かうぞ!場所はシトラス家!急ぐのじゃ!シリウス頼んだぞ!」
「父上!父上はいかれないのですか!」
「儂はこの国の責任者じゃ、今回の件の責任を取るつもりじゃ、魔物の中に人の言葉をしゃべる者がいるらしいでの!」
「しかし、なぜ父上が責任を取る必要があるのですか!相手は魔物です!理解するとは思えません!お止めください!」
国王であるプライムが首を振る
「シリウスよ、よく聞くのじゃ、お前は子供が悪いことをしたらその責任はどうする!親が謝り責任を取るじやろ!それと同じじゃよ」
「しかし、何も父上が…ぐっ」
「シリウスよ!もうよい、そもそも今回はモルソンが国の取り決めを破り、ミラーレ大森林に領地拡大をしようとして、森に住む魔物達を怒らせたのが始まりじゃ、さらに、魔物達がミラーレ大森林の姫と呼ぶ者をコートの馬鹿が拘束拷問した挙げ句、馬車で引きずってココストまできたと言うではないか!人として許せるものではない!最早謝って許してもらえる問題でない!」
「………………」
「シリウスよ!もしお前の子供があの娘と同じようなことをされて許すことができるのか!」
シリウス達は国王の言葉と決意に涙を浮かべ拳を強く握りしめ、聞いている
「儂は、真っ先にその娘に、謝りりたい!しかし、姫を救うべく魔物達が攻めて来たらこんな町など跡形も無くなる、ここにはまだ沢山の民がいるのだ、魔物の中に人の言葉がわかる者がいるならこの儂の命で許してもらうつもりじゃ!」
なぜ国王の部隊がここに来れたのか、それはマエラの諜報暗部の部隊の活躍によるもので、マエラとの通信で状況を共有してるため、テレスタから魔物が消えた時点でココストの町に魔物の大群は来ると読んで、国王部隊に知らせに向かわせたのだつた。
「国王様!魔物の大群が森に現れました。」
「もう猶予はないようじゃ、シリウスよ、後のことは頼んだぞ!ロマリオよすまぬが、この儂と付き合ってくれるか」
国王はロマリオに頭を下げる
「プライム様!頭をあげて下さい!私のような兵士に頭を下げるなんて、ぐっ…
プライム様このロマリオどこまでもお供します!」
「ロマリオ!急ぐぞ!」
「は!」
シリウスは馬で走り去る国王を見送り激を飛ばす!
「皆よ!この災厄をもたらした国賊モルソンとコートを捕らえる!行くぞ!」
「「「「「おーーーーー!」」」」」
「プライム様あそこです!進軍が始まりました。」
「ギリギリか、言葉が理解できる魔物は出て来なければ、この街はしまいじゃな」
国王達は城壁沿いに馬を走らせ魔物の進む前に着いた
「何とか間に合ったが、なんじゃこの天災級、災害級の魔物達は… ミラーレの姫は、それほどの者なのか」
「プライム様魔物達は止まる気配はありません!」
国王は馬から降りて進み出て、スキル王の威圧に言葉を乗せ魔物に向かって叫ぶ
「儂はモーリスト国、国王プライムである、こたびの件で話し合いたい!この言葉がわかる物がいるなら出て来てもらいたい!」
すると走ってくる魔物の大群の先頭に一羽のフクロウが飛んで来て、フクロウが群れに向かって叫ぶ
ピィォーーーーピィォーーーー!
魔物の大群は国王の数メートル手前で止まる!
その天災級、災害級の魔物達の前に一羽の巨大なフクロウが降りて来て静かに着地する
〈スーーー ストッ!〉
「人族の王よ!我が名はシルル!ミラーレ大森林の全ての魔物を統べる、姫の眷属なり!魔物と話し合うためにわざわざこの群れの前に出て来たのか!命が惜しくないのか!」
「姫の眷属シルルよ、儂とて命は惜しい!しかし今回の件は人族として犯してはならぬことをやったのだ、ミラーレ大森林の魔物達が怒るのは当然だ、だからこの国の責任者として、今回の件を責任を取りたいと思う!できるなら、この儂の命と引き換えにその怒りを治めてほしい」
国王はシルルの前に進み頭を下げる
暫くの沈黙が続くとシルルがしゃべる
「人族の王プライムよ!承知した!」
その言葉にロマリオは前に進み出ようとした、プライム国王もロマリオの取る行動がわかったため手で制止する!
「プライム様…」
「いいのじゃ!これで国が救われるなら、後のことは、シリウスのことは頼んだぞ!」
「………わかりました」
ロマリオは頭を下げ涙を流していた
「人族の王プライムの覚悟を受け取った!姫はミラーレ大森林ドライアドの子供プラムの木がある家の者に命を救われた。その者に免じて今回の件の処分は人族の王プライムに任せる!我らは姫が戻るまで森の入り口で待っておる、人族の王プライムよ!姫を連れて来てくれれば我らは森に帰る」
そう言うとフクロウは、魔物達に向かって叫ぶと魔物達は森に向かって戻って行った
国王は、その場にへたり込む
「儂は助かったのか、こんな事信じられぬ、魔物が一人の少女のために怒りまた怒りを沈めるなんて」
「私もいまだに信じられません」
「とにかく戻り、あの馬鹿を捕縛し処分するのだ!」
王は馬を走らせ町中に消えて行った