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ただいま、私の唯一の居場所  作者: みずみゆう
第3章 ススの冒険
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第34話 ボーンと一発

 ススとヒミの二人は行き止まりだった筈の壁に近く。

 もし地震で崩れたのならば、土を掘り上げれば、何か道が見つかる可能性があると思った。

 相変わらず地震も止む気配も無く、変な猛獣の声もするが、先に進まなくては意味がない。


 ススは、道を遮断している壁に近づく。


「フム……」


 ススは土の壁に軽く手を触れてみる。

 冷ややかな土の感触がするのみ。

 物は試し、やらなきゃ意味がない。やらなくては何も始まらない。


 ススは「光の爆弾ライトボム」を出現させる。自身の光魔法のエネルギーを限界まで圧縮している。大きさはいつもの如くススの掌サイズだが、「光魔球ライトマジックボール」との違いは何かと言われれば、「光魔球」は自分が意図しない限り、攻撃を加える事は出来ないのにたいして、「光の爆弾ライトボム」はある程度の衝撃を与えると、光魔法の莫大なエネルギーが解放され、大きな爆発を発生させる点だ。

 自分で加えるか、他人に加えられるか。威力的に見ても、明らかに「光の爆弾ライトボム」の方が、「光魔球ライトマジックボール」よりも威力が高かった。

 そしてこの状況下で、どちらが良いかといえば、勿論「光の爆弾ライトボム」なのだが、この魔法には欠点がある。それは、この「光の爆弾ライトボム」を作った時点で、かなりの魔力を使用する点だ。

 ヒミもススに比べてれば(多少は)劣っているものの、ある程度の魔力があるし、(覚えているかは別として)学校で教えてもらった魔法も(恐らく、多分)使えると思うので、(多少は)心配しているが、(恐らく)大丈夫だと思う。

 この先、モンスターと遭遇したら……

 遭遇しない事を祈るしか無い。


「行きマスヨ!ヒミさん。離れてクダサイ」


「う、うん。分かった」


 ススとヒミはある程度の距離を保ち、待機する。

 ススは「光の爆弾ライトボム」を前方にある壁に向けて打ち込む。


 ズドォォォォォォォォォォォォォン!!!!!


 巨大な爆発音に二人は思わず耳を塞いでしまう。


 ドゴォォォォォォォォォォォォォン!!

 !


 土煙でよく見えないが、何かが爆発音の後に、何かが崩れる音がした。


「げっほっ、げっほっ!はぁ…スス、凄いね。こんな魔法が使えるなんて……」


「うーん。授業でやった時はこんなに強くなかったんデスガ……。調整が結構難しいデスネ」


「あ、ほら!見て!スス!」


 先程「光の爆弾ライトボム」を打ち込んだ壁を見てみると、その付近にポッカリと大きな穴が空いて、左右の壁も若干えぐれており、その付近だけ幅が広くなっていた。


「やはり、道は更に先に続いていたんデスネ……」


 そしてもう一つ。明らかに変わった事があった。


「それに揺れが止まってる……鳴き声も止まった?」


「鳴き声はまだワカリマセンガ、揺れは確かに止まりましたネ。ワタシの魔法がやはり原因でショウカ?」


「分からないけど!揺れも終わったし、先へ進も!」


「ハイ!」


 私達は更に先へ進む事にした。


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