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第1話 平凡な日常

宇宙には色々な世界が存在した。

その内の一つ、Light Worldは闇黒の支配者デスフェニックスに支配されようとしていた。

そんな時、神に捧げられた力レジェンドクラッシャーを持つ一人の獣人が現れた。

レジェンドクラッシャーは右手にボルケーノクラッシャー、闇を打ち払う力。左手にブリザードクラッシャー、光を打ち砕く力。両方合わせてレジェンドクラッシャーと呼ばれた。

その獣人の名はチョコ田 ジョン。ジョンは色々な世界を旅し、多くの仲間を作りアニマル隊と言う部隊を作った。そして、ついにデスフェニックスいる神殿にたどり着いた。デスフェニックスとの戦いは激しいものだったがアニマル隊は着実にデスフェニックスを追い詰めていった。しかし、デスフェニックスにジョンがトドメの一撃を放った瞬間、デスフェニックスの翼が全員を包み込んだ。そして、デスフェニックスはアニマル隊共々消えていった。その後アニマル隊は伝説のアニマル隊と呼ばれるようになった。


この話は伝説となったアニマル隊を受け継ぐデスフェニックスとの世界を賭けた戦いの物語である。


第1話、平凡な日常


気がついた時、俺は目をつぶったような真っ暗闇の世界にいた。

「ここは…」

「ここはお前の夢の中であって現実でもある」

「誰だ⁉︎」

声の聞こえた後ろを振り向くと雲のようにぼやけた人のような何かがいた。

「俺はチョコ田ジョンだ」

「チョコ田ジョンは俺の爺ちゃんだ」

「そうだ」

「冗談はやめろ。爺ちゃんはずっと前に消えた」

「そうだ。死んだからな。だからこうしてお前の夢にわざわざ来たんだろう」

「…じゃあ質問するが爺ちゃんはデスフェニックスにどう殺されたんだ?」

「俺も知らん。デスフェニックスに包まれて、その後いつの間にか天界にいた」

「天界?」

「天国のこと」

「そうか…」

「まあデスフェニックスの話を知ってるなら手っ取り早い」

「何がだ?」

「俺はデスフェニックスを殺してない」

「はっ⁉︎」

「だから知らせにきた。チョコ。お前は俺の代わりにデスフェニックスと戦わなくてはならない。俺の子孫だからじゃない。お前の右手に持つボルケーノクラッシャーは神が与えた力だ。お前はその力を使ってデスフェニックスと戦うように神に定められたのだあ‼︎」

「ふざけんな!何で俺がそんなことを!」

「今言っただろ」

「嫌だね!だいたい俺はボルケーノクラッシャーなんて持ってない!」

「そりゃ一般人が闇の力なんて持ってるはずないんだからな。気付かなくても仕方ない」

「これは夢だ!デスフェニックスもアニマル隊も全部ただの伝説だ!俺には関係ないね!」

「いいかチョコ!いつか、いや近頃お前の前に闇の下部が現れる!気をつけr…」


「‼︎‼︎‼︎」

気がつくと俺はベットの上にいた。

ひどい夢だった。夢の中ぐらい休ませて欲しいものだ。

「…学校遅刻しそうだ…」


俺の名前はチョコ田チョコ。犬のミニチュアダックスフンド型の獣人だ。そして俺が住むこの島はアニマルタウン。Light Worldの内の巨大な一つの島だ。そして俺は学校まで猛スピードで走りなんとか遅刻を免れた。獣人の足は人間より遥かに上なのだ。

「はぁ…はぁ…はぁ…」

「おせーぞチョコ!」

「よお、マル…」

こいつは丸尾 鉄平。俺の悪友だ。全身真っ白でプニプニした体をゴムみたいに伸ばせたりする人型の獣人…なのか分からん。例えるなら宇宙人のグレイみたいなやつだ。俺はイカ型の獣人じゃないかと思っている。勿論手足合わせて4本しかないが。こいつとは子供の時から色々なことをして、良くもう一人の幼馴染みの木更に怒られた。

「間に合ってよかったわね〜チョコ」

そこに幼馴染みの鏡 木更が固まった笑顔でやって来た。木更は人間と呼ばれる種族で唯一獣人とは違う種族だ。黒紫色の長い髪にスタイルも良く顔もいい。学校ではクラス委員長で頭も良く勉強会なんかも開いたりしている。勿論良くラブレターなんかも貰ったりするらしい。だが俺はケモナーだから幼馴染み以上に思ったことはない。

「どうした木更。その顔少し怖いぞ」

木更の場合本当に怖い。色々な人に信頼されてるから木刀を持っていても誰も気にしないのだ。しかも木更の木刀はただの木刀じゃない。鏡木刀と言って鏡なんかに写ったものを叩くとその写った場所に衝撃波のようなものが飛んでくるのだ。ちなみに当たると木刀で叩かれた感覚が襲ってくる。凄く痛い。

木更は木刀を俺の首に突き出しながら言った。

「今日こそ私のノート返してくれるんだよね」

「…」

や、やばい!今日までにノートを絶対返すように言われてた!

「き、木更、さん?」

「なーんだ」

「わははははわはははははわはっわはっ忘れた!」

その後チョコの絶叫が校内に響いた。


鏡木更は激しく後悔していた。

「あいつに貸した私が馬鹿だったわね。はぁ…今日勉強会で使おうと思ってたのに…」

その言葉にマルが反応する。

「勉強会ってお前が教えるだけだろ?別に1日休むぐらいで文句言われるなら俺がなんか言ってやるよ」

「もうすぐテストなのをマル忘れてるわね…それに私の復習にもなるのよ」

「そうかい。でも木刀で頭かち割ることなかっただろ。チョコなら15分もあれば帰ってこれるだろ」

「そういう考え持ってるから成長しないんでしょう。まったく…最初っから忘れないようにはいつできるのかしらね?」

「うーん」

その時、ドアから先生が入ってきた。

「鏡〜。悪いが緊急の朝会ができた。整列を頼む」

「了解です!」

そう言うと先生は教室を出て行った。

「参ったわね。チョコ保健室に行ってるのに」

「なら俺が行ってくるよ」

「悪いわよそんなの」

「いいって俺も朝会遅れたいし」

「あんた」

木更が怒りを込めた言葉を放った時にはマルはもう教室を出て行っていた。


木更は生徒を整列させて体育館に向かっていた。その時友達の岸本 沙織が話しかけてきた。

「木更ちゃん。あの噂話聞いた?」

「噂話?」

「うんうん。街に死神クロウが出たって噂話」

「死神クロウってあの童話の?」

「うん!昔々とある街の中に一人の死神がいました。その死神は死神が持ってるのが当たり前の鎌を持ってませんでした。生き物の生命力で生きる死神にとってそれは死んだも同然。死神は死ぬのを待ちながら自分の鎌を壊した人間を怨み続けました。するといつしか死神の爪が物凄く長くなっていたのです。死神は爪を砥ぎ怨みのある人間を殺しました。その瞬間、久しぶりの生命力に死神はこんなに美味しいなんてええええええ‼︎っとビックリしました。それ以来死神は人間だけを好んで殺し続けました。それ以来人間が居なくなったら次の街へ次の街へと歩きました。その後どうなったか分かりませんがその死神は死神クロウと呼ばれるようになったのでした。めでたし。めでたし」

「全然めでたくないんだけど。ていうか死神クロウが出たってことは人が死んでるってこと?」

「そこまでは、分かんないよ〜」

「じゃあ、その噂話はどこから来たのよ?」

「さ〜」

「はぁ。全く中途半端な噂ね」

でも少し気になるわね。噂になってるんだもの。何か理由があるに違いないわ。

そんなことを考えながら木更は体育館の扉を開けるのだった。


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