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リンドウちゃんのお料理地獄

作者: + -

僕縛番外短編だよ!ゆっくりして行ってね!(未読の方は本編をお先にどうぞ)


地の分ゼロという新しい試みだよ! それssっていうんじゃないの? みたいなコメントは無粋だよ!

誰の発言か分からなくなってもそれは作者の力量不足で合って君は悪くない。いいね?

「ユーレイと」

「リンドウの」

「「お料理教室―!」」


「はい、お料理教室のコーナーの始まりだよ!」

「今日はアシスタントにスミスさん、味見役にクロさんをお迎えしてお送りします!」

「スミスです。これはどういう企画で誰に向かって話してるんだい?」

「えっと、私は渡された原稿を読んでるだけなので……」

「ちなみにこの面子なのは料理系のスキルを取得するとしたらこの三人の誰かだからだね。クロは単なる味見役だから完成したら呼びつけるよ!」

「まああまり変なものは作らないであげてくれよ」

「大丈夫です! 今日は簡単なメニューだけなので!」


「そんなわけで今日の献立は『卵焼き』だよ!」

「簡単とは聞かされてましたが本当に簡単なんですね」

「うん、今回は料理のスキルが無くても大丈夫かどうかの確認が主だからね。使う素材も町で普通に買えるものが中心だよ」

「なるほどなるほど」

「材料は調味料系統も含めて昨日老師から渡されてるはずだから、さっそく始めるね」

「ええと、昨日渡されたものっていうと…… あ、分かりました! ところで、調理器具はどうするんですか?」

「宿の物を借りてもいいんだけど壊したらまずいからね。スミスさん!」

「はい、頼まれてたコンロとフライパンだよ。ついでに燃料も小枝を加工して作っておいたから使ってくれ」

「流石スミスさん! いい仕事してるね!」

「あの…… 私の気のせいでなければ両方とも木製に見えるんですけど……」

「ああ、石の加工に使える道具が無かったから着火部分を除いては純植物性だからリンドウ君の眼には何の問題も無い。安心してくれ」

「ああよかった。じゃなくて! それ大丈夫なんですか!?」

「通りすがりの魔法使いに協力してもらった耐久テストではコンロの方は装備補正込の【ファイアーボール】四発までは耐えたから普通の火力で使用する分には問題ないはずだ。フライパンの方は焦げ付かないことの方にもソースを割いた分やや劣るがそれでも二発までは大丈夫だった」

「うんうん、素材集めの手伝い甲斐が有よねホントに」

「ちなみにフライパンの方は一応装備分類は盾で、火耐性系の効果とそこそこのMDEFが有る」

「これ私も何かコメントしたほうがいいんでしょうか……」


「さて、まずは一応補正の入るスキルを持ってる僕から作るね。使う材料はスキルが無くても調理できることが売りの魔物じゃない鳥の卵がメインだね」

「ふむふむ。じゃあ魔物の卵はスキルが無いと使えないんですか?」

「たぶんそうじゃないかな? この卵と同じく普通の動物のミルクと塩。まあスタンダートなオムレツだね。まず卵を二個ボールに割り入れて、他の材料を加えて菜箸で素早くかき混ぜる」

「意外と手馴れてますね」

「これでもリアルなら現役JKだからね! 程よく混ざったら余熱を加えたフライパンにゆっくり流し込んで、ふちを内側に織り込むようにひだを作ってから、いい感じに火が通ってきた辺りで、ほいほいほいっと」

「美味しそうに焼けてますね。というか本当に燃えないんですねこのフライパン……」

「まあ今回ミルクとか卵を選んだのはこの辺の素材がお菓子要素としてカウントされるからっていう理由もあるから、リンドウちゃんは別の味付けを試してみたらいいと思うよ」

「は、はい! 頑張ります!」


「ああ、スペアのフライパンを用意してあるからそっちを使ってくれるかい? コンロは十回くらいは手入れしないで使っても問題ないはずだ」

「ありがとうございます。えっと、昨日渡された材料の中でもハーブ系の味付けを試してみようと思います」

「買い出しはクロに頼んだから把握してないんだけど、ハーブ系の調味料なんてあったっけ?」

「はい! いろいろあるんでオムレツにも合うと思います!」

「上に乗せる感じかな?」

「いえ、液状に加工したものが有るので、ユーレイさんと同じく卵を混ぜるときに入れようと思います」

「ねえそれもしかしなくても一緒に渡されたポーションの方の材料なんじゃ……」

「あ、泡だて器もあるけど使うかい?」

「ありがたく使わせてもらいますね! バジルに似た香りのこれと、塩味のあるこれを入れて、と」

「大丈夫僕は何も見てないよ。味見役は僕じゃないから平気平気……」

「フライパンで加熱して…… あ、なんか変な煙が出てきちゃいました! えっと、この反応を中和する素材は……」

「中和って言った! 今中和って言ったよ!?」

「最後にこの葉っぱを添えて、完成です! どうにか上手く出来ました!」

「ねえ、緑色をしてるぐらいだったら見過ごしたけど、なんであの材料でビビットピンクになるの!? それ食べても大丈夫なの!?」

「クロさんなら案外大丈夫なんじゃないでしょうか……」

「二割ぐらいは僕のせいかもしれないけどリンドウちゃんは無意味にクロのそういうところを信頼しすぎじゃないかな……」

「ふむ、見た感じ何か面白い付与効果がついてそうだね。【鑑定】スキルが無いのが悔やまれるよ」

「スミスさんも感想間違ってるね!?」

「これなら【料理】スキルが無くてもしばらくは大丈夫そうですね! 味と効果の確認に早く行きましょう!」


「えっと、ゴホンッ。放送時間が迫っているから今日はここまで! ユーレイとリンドウのお料理教室、次回をお楽しみに!」


※番組で制作された料理はすべてスタッフがおいしく召し上がりました。



生産組が最近ご無沙汰だと言われたので書いたらこんなことに……

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