第三章〜旅立ち〜
「いよいよじゃな。」
「はい。」
とうとう、この朝が来た。腕の立つゴブリンは、今すぐ行きたいのかそわそわしている。
「じゃあ、時間がないので行って来ます。」
「ちょっと待て。」
王様がライフを呼び止めた。ライフが振り返る前に、王様が口を開く。
「今からは、何処を目指して行くんじゃ?」
「私、目的地は誰にも言わないことにしたんです。敵にバレたら大変ですから。」
「そうか…。」
王様は何か考え込んでいる。
「大丈夫です。きっと助けてみます。じゃあ、それでは。」
「おう、頑張ってくるのじゃぞ。」
ライフはゴブリンを連れて城を出た。
広大な庭に入ると、すぐに大きな門があった。門は、口を開けて見とれる程綺麗だった。門の横には、二つの彫刻があった。綺麗な天使と、恐ろしい悪魔だ。そして、門の真ん中にはライオンの姿のアルド国の王家の紋章が刻まれている。門を出ると、綺麗な町並みが広がっていた。いろいろな旅人が物を売り買いしている。すると、ずっと黙っていたゴブリンが話しかけてきた。
「これからどうするんですか。」
「そうだな。とりあえず、ここで必要な物を買って、この隣の町のエリルウで宿をとって作戦を立てるしかないな。」
ライフの言葉にゴブリンも納得していた。そして、ライフはアルド国の一番大きな町、すなわち王様のいるアルド街で長剣とゴブリンの剣、そして少しばかりの衣類を買って町を出た。長剣を買ったのは、たぶんユナに貰った短剣だけじゃ不便だからだろう。
町を出ると、すぐに小さな森に入った。森では、ゴブリンが先頭で進んで行った。山頂を通り過ぎ歩いていると頭を何かで殴られたような痛みがはしり、ライフはその場に倒れ込んだ。
ライフは必死に自分の名前を呼ぶ仲間の声で目が覚めた。起き上がろうとすると目眩がした。周りを見るとたくさんの人達に囲まれていた。
「やっと、目を覚ましたな。どうやら、お前達は多額の金を持っているみたいだなぁ。その金、俺らに渡せよ。」
グループの頭らしき奴が話しかけてきた。
「渡すわけないだろ。」
「もちろん、そう簡単に渡すとは思っちゃいないさ。俺達は山賊だ。力ずくでいく。」
山賊達が襲ってきた。ライフは攻撃をかわし後ろに飛びのいた。奇跡的に体は縛られていなかった。ライフは短剣を引き抜いた。そして、襲ってきた山賊の腹部に剣を突き刺した。山賊の一味は腹を押さえて倒れ込んだ。さらにライフは山賊の腹に刺さっている短剣を引き抜き、長剣を取り出した。その剣で山賊の頭に切りつけたが、皆怯えきって逃げて行った。ゴブリンを見ると手が血だらけだ。怪我をしたのかと思って近づくと、足元に何かがぶつかった。ライフが足元を見ると、先程の山賊と思われる、数人の死体があった。ライフ達は早めにその場を離れた。一時間ばかり歩いているとエリルウの町が見えてきた。ライフは、だんだん足を速めた。それから、十分でエリルウの町に着いた。ライフ達は宿を探し始めた。だが、どの宿も客でいっぱいだった。ライフとゴブリンは町をさまよった。日が暮れ始めた時、後方から子供の声がした。
やっとライフ達が旅立ちました。読んでくださった方どうも有難うございます。これからもライフの旅を応援してください。