表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
童話っぽい短編集  作者: 如月ふたば


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/13

蜘蛛の巣

 森の中のある樹木に巣を張った蜘蛛。

 彼は自分の芸術品に誰か掛かって居ないかを確認に行きました。


 そこには真っ青な、それはそれは美しい蝶々が巣に貼り付けにされています。


 その蝶々は言いました。

「あなたがこの巣を作った方でしょうか?お願いです今日だけは食べないで下さいまし」


 蜘蛛は蝶々に対して「皆同じことを言うな」と、無視をします。


 すると蝶々は続けます。

「あまりにも美しい巣ですから、今日だけはお願いです眺めさせてくださいませんか」


 彼女の懇願に森の木々も助太刀しました。


「わかった、離してやるからもう二度とここには来るな」

 蜘蛛は蝶々に伝え離してやることに。


 鱗粉を撒き散らしながら彼女は蜘蛛に感謝を伝えました。

「ありがとうございます。

 コレであなた様の素晴らしい巣が眺められるわ」


 餌を失ってしまった蜘蛛。

 仕方なく周辺にいくつか巣を紡ぎます。


 翌日、新しく貼った巣を見に来ました。

 残念ながら何も掛かっていません。


 しかし、きらきらと輝くものだけは付随しています。

 昨夜は雨が降っていませんから雨粒が巣を華を添えたという訳ではないようです。


 首を傾げながら、他の巣を見に行くと

「あぁ、なんとな美しい」とうっとりとした声をあげる青い蝶々。


 もちろんそこに餌はありません。

 蜘蛛は蝶々に声をかけませんでした。


 転居しようと彼は少し離れた場所に改めて巣を張ることにしました。


 新しい家の周辺でまた餌のために巣を張るも見に行くとまた蝶々が。


 新しい場所に作っても蝶々が彼の巣を鱗粉を撒き散らしながら眺めているのです。


 次の場所も次の場所も次の場所も。


 蜘蛛はぷるぷると体を震わせ、キョロキョロと周囲を伺いながら巣を張る場所を探していた日のことです。


 青い蝶々が彼の元にやって来ました。


「蜘蛛さん、今日はどちらに巣を?

 そろそろわたくしがの出番だと思いますわ。

 だって、わたくしがあなたの巣に捉えられれば完全なる美の完成ですもの」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ