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▽谺

 ここはシベリア、ツングースカの洞窟、大雨に祟られ足止めを食っていた。

「すっかり取り囲まれてもう三日目か」

 輝夜は配られたパンをかじりながら誰に話すことなくつぶやいた。

「槌熊もメダルに戻って退場だ。三人じゃ樹木人(エント)のこれほどの大軍は手の施しようがないな」

 オオガミはそれに応えた。

 不殺(ふせつ)土戒鬼(どかいき)を追って晴明はシベリアまでやってきたのだが鬼人兵軍団は何とか討伐できたのだが戦いは熾烈を極め槌熊は3枚のメダルに戻ってしまった。そして土戒鬼(どかいき)本体の(こだま)に迫ろうとしたが大量の樹木人(エント)が湧き出して近づけないでいた。

「雨は明日まで止まない何か転機が起こる卦が出ているのでこのまま身を隠しておきましょう」

 晴明は計算外の槌熊のリタイアにも困り果てていたが卦のウインドウを見ながら決断を下した。


「お困りのようですね」

 洞窟の奥から声が響いた。オオガミは天羽々斬(あめのはばきり)を掴み構えた。

「誰だ!」

「お困りのようでそろそろ私が必要ですかね」

 姿を現したのは天鼓の側近のバスクルであった。

「バスクルさん、どうしてこんなところに」

「カミーラには天鼓様の城と繋がるポータルサイトがあるんですよ。グリードからの一報を受けて馳せ参じた次第です」

 いつまでも連絡のない晴明たちにカミーラに残ったグリードが気を利かせたのであろう。

「助かったよ。これを何とかしてくれないか」

 晴明は3枚のメダルをバスクルに投げてよこした。

「槌熊様のメダルですか、噂に聞くジローくんの術も長持ちしたようですね。でもまだこのバスクルには遠く及びませんか、ふぁっふぉふぉ。ではノウマク サンマンダ ボダナン バク!」

 メダルが光り輝き槌熊の姿を取り戻した。

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