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▽ヤジロウの覚悟

「聞かせてくれないかねジローくんそのメダルは?どうしてこんなところにあるのかな」

 天鼓は謎のメダルを拾い上げた喜多屋に尋ねると

「もしかするとこんなことがあるんじゃないかと思っていたんです。テュールがいるんじゃないかと」

「テュール?誰のことだ」

「この船に最後まで残った魔族のことです。船は地下深くに沈めたと言ってましたので出口がないんですよ。どうするのかなと考えたらメダル化しかないんじゃないかなと思って」

「ほう見事な推理だね。それでどう証明するんだい」

 テュールのメダルを指で高く跳ね上げるとくるりと回転して

「ノウマク サンマンダ ボダナン バク!」

 真言を唱えメダルを受け取ろうとしたが落っことしてしまって案の定というか何も召喚されることは無かった。

「それで・・・」天鼓は喜多屋を高く評価している。また何か起こるのではと期待していたのだが

「待ってください、もう一回いや数回試していいですか。きっと一万年以上も経っているので開きにくいんですよ」

 メダルを拾い上げると温めるようにギュッと握りしめ祈るように念を注入する。

「ジローくん、いいよ、思う限りためしなさい。私は復旧したデータをチェックするから、ヤーシャ、手伝ってあげなさい」

 喜多屋は先ほどと同じようにメダルを投げては真言を唱える作業に没頭し始めた。そしてヤーシャは喜多屋が拾いそびれこぼれ落ちるメダルを回収することを手伝っていた。


 晴人はタマモと子供達とともにメモリーバンクにやってきたのはそれから数分後のことであった。

「ヤジロウ?何やってんの」

 一心不乱でテュールのメダルの解呪をヤーシャとともに行っている喜多屋に声をかけるひなた、

「ひなた、しばらく様子を見てあげよう。ジローは何かやるべきことをなそうとしているようだ」

 メダルが次第に輝き出すのを晴人は見ていたのだ。

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