▽大天空母レヴィアタン
巨大なレヴィアタンはスピードを緩めることなく小さな上陸用舟艇パキアに向かって飛んでくる。
「やばいよ、このままじゃ押し潰されちゃうよ」
操縦席にいるひなたは焦っていた。
「このまま直進しながら上昇だ!」
ヤーシャの声がする。ひなたはその指示通りに船首を上げていくと同時に喜多屋はヤーシャに抱きしめられてレヴィアタンに落下していった。
「ヤジロウさんが・・・・アカネ追いますわよ」
アオイもアカネとパキラから飛び降りていった。
「もうボクとアーロンしかいないじゃん。一緒に行きたいのに天鼓さんどうすりゃいいの」
通信機に向かってひなたは叫ぶ
「レヴィアタンの下に回り込みなさい、私が指示します」
パキアは錐揉みしながら落下していった。
「ヤーシャさん!こっちですわ」
アオイが何かを見つけて叫んでいる。なんとそこには下に降りることができそうなハッチがあった。アカネがなんとかそのハッチを開けてヤーシャと喜多屋を誘導した。
「びっくりした。どうなるかと思ったら中に入れるんだ」
「ヤジロウ、僕たちも驚いたよ。生物とばかり思っていたら人工的に作られて飛行物体だったんだ。
確かに内部の隔壁は金属製で何か文字まで書いてあったのだ。
「操縦席まで移動しないと・・・さてどっちだ」
「こっちです。僕についてきてください」
喜多屋は確信を持ってヤーシャに言ってどんどん通路を進んでいった。
「どうしてヤジロウはわかるんだ?」
「きっと声を聞いてらっしゃるのよ。この船の」
アオイの言うように喜多屋は声を聞きメインデッキを目指していたのだ。
「ここ、みんな乗って」
エレベータのような空間に入ると降下していくのを感じた、そして再び扉が開くとその巨大な船というか生物のメインデッキがそこにあったのだ。




