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▽ドーマハルト号再び

 天鼓と別れた晴人たちはリリの案内でユートへ向かうゲートまでやってきた。

「これでお別れね、私はベヒモスを連れて帰るから、ジロー元気でね」

 意外なことに喜多屋はリリに気に入られたようであった。

「リリさんこそ、また会いましょうね」

 デレデレとした顔でゲートを最後に通過していく喜多屋のお尻をアカネは目一杯つねって叫び声をあげさせたのであった。

「いったいなぁアカネ、何すんだよ」

「デレデレした性根に気合を入れてやったんだよ。アオイのことも考えな」

「私は何も思ってませんわ、ヤジロウさんが楽しければ私も楽しくなれますので」

「そのうち愛想つかされて捨てられちゃうぞ」

「ひなたバカなこと言うなよアオイはいつでもアオイだよ。僕が一番大好きなのは変わらないよねーアオイ」

「はいはい、惚気(のろけ)るんじゃないよ。早く進みなさいよ」

 アオイと喜多屋の手を引くアカネであった。


 そしてゲートを潜り終えた晴人が

「ここは昔住んでた屋敷の厨房だな」

 懐かしさ込み上げあちらこちらを眺めていると

「あなた案内してよヤーシャはどこなの」

「最上階の執務室だろ上がろうぜ」

 階段を駆け上がり執務室のドアを開いて中に入ったがそこにヤーシャはいなかった。

「あれ?違ったか」

 晴人は振り向きタマモに喋ろうと思った途端目の前に剣を突き立てられた。

「誰かと思えば晴人かノックぐらいしなさい」

「悪い悪い、驚かせようと思っただけだよ。久しぶりだな」

「さっき天鼓くんに会ったばかりよ。貴方にも会いたかったわ」

 タマモは握手の手を差し出したがヤーシャはそのまま椅子に座ってしまった。

「天鼓とは手を組むことになったからヤーシャもこれからよろしくな」

「本当かそれはよく納得させられたものだ」

 ヤーシャはあまり信用していなかったが

「彼の一言が心に響いたようだ。なっジロー」

「いえそんな大したこと言ってませんよ」

 じっと喜多屋を見つめるヤーシャは少し微笑んで

「この子には不思議な印象がある。天も何かを感じ取ったんだろう。それで何の用だ」

「晴明が飛行船を置いていっただろう返してもらいにきた」

「わかったついてこい」

 裏山の格納庫まで案内していった。


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