表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
641/708

▽203高地

 満州と呼ばれる地は中国の東北部分の一帯のことである。清王朝時代から栄えラストエンペラー溥儀(ふぎ)が治めていた。ロシアとの国境地であり黄泉津軍にとってはアジア地区攻略のキーポイントとなっている。


 カミーラに乗り込んで丸一日をかけここ旅順の港に停泊していた。水の中にいるカミーラはより一層ジンベエザメの姿を思い起こさせていた。晴明たちは街で休息をとっていた。街と言ったが見るからに廃墟状態で瓦礫を掻き分け食事を取る四人、グリードは船で待機している。晴明が持ってきていた食材で簡単なものであった。

「機内でグリードからレクチャーを受けたけどここから先の丘陵地帯に水戒鬼(すいかいき)が陣を構えているんだけどオオガミさん作戦はある?」

 晴明は飲み物を渡しながら聞いた。

「203高地だな見晴らしがいいので近づくのが厄介な場所だ」

「行ったことがあるんですか」

「日露戦争の時に攻撃部隊に加わっていた。突撃で多くの仲間が死んでいった全く馬鹿げた愚行だよ。敵は五十人ほどなんだろ正面突破で空から舞い降りればいいんじゃないか。槌熊運んでくれ」

 日露戦争は、明治37年から一年にかけて日本とロシアの間で戦われた戦争である。

「人の觔斗雲(きんとうん)をタクシーのように使うなよ。まあいいそれでいくかシンプルが一番だな」

 水をぐいと一飲みすると立ち上がり觔斗雲(きんとうん)を呼んだ。

「急かすなよ。晴明、輝也行くか」

 揃って立ち上がると

「待ちなさい!」

 突然呼び止める声がした。晴明は振り向きその声の主を見ると老人がいた。

「どなたですか・・・えっZ(ゼット)さん」

 ヘイ・オン・ワイの元総帥、ゼペット・ゴランがそこにいた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング

↑「多くの方に読んでもらいたいです。勝手にランキングに参加していますので面白いと思ったらクリックしてもらえると嬉しく思います」

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ