◆組織の名
「ユートガルト王国の頃からあなたを観察してきました」
とんでもないことがゴランの口から発せられた。声をなくす晴人
「驚かせたようだがわしたちの一族は黄泉津様の意思によって観察記録を賜わっております」
「観察記録?夏休みの宿題かよ、ふざけるな。そもそもなんでそんなことをするんだ」
「われらの組織ヘイ・オン・ワイはあのお方の言葉で三者の方法という意味だそうです」
「三者?黄泉津、稷兎、卑弥呼のことか」
「そこまでは存じませぬが古き時代より定められたしきたりとおっしゃりました」
「そのしきたりが観察記録なのか」
「さようです。ゆえにあなたを見守っておりました」
「どうやって報告しているんだ」
「われら一族の家長はその記憶を次の代に引き継ぎながら生きてきております。私も過去のすべてを引きつでいるわけです」
なんとも壮大なことを言いだしたゴランであったが宝蔵院は
「あったことがあるのですか黄泉津に」
宝蔵院自身も過去の世界において彼とは対峙している。アバターではあるが火弾によって貫かれていたのあった。
「夢の中でこれから転生してくるものを見つけ出し観察するようにこの能力を授かったのじゃ」
「俺が転生するときにだって!どうしてそんなことを知っていたんだ」
唖然とする晴人であった。




