◆班分け
「父さんとまた一緒に戦えるんだね」
「晴明、今回はお前が一人で頑張れ、それでヘイ・オン・ワイの裏切りの問題は別としてチームを二班に分けて行動する。ベール班とマナーコ班だ」
晴人はオオガミを見ながらそう言った。
「このドーマハルト号でベールに向かい、晴明と晴海たちを現地にいる御堂らと合流させて、俺とオオガミはハクトダルヌ、修羅猿とともに軽足団長操舵の船でマナーコのキビツ遺跡へ向かう」
「晴人隊長、僕もそちらに同行してもいいでしょうか」
宝蔵院は立ち上がり晴人に向かって願い出た。
「晴明たちと一緒でなくていいのか。こちらは君の頭脳があればキビツ遺跡の解析が容易なことになるけれど」
「天鼓、興味があるんだろ。僕たちはいいからそっちを協力しなよ」
「ありがとう晴明、でもそっちも協力できるよ。天ミニを連れて行けば役に立つと思う。僕は実物の遺跡を解析できることの方がいいからね」
「ベールでは御堂が班長だ。晴明はそれを助けろ」
「僕が援護するってこと、できるかな」
「僕がサポートしますよ」
「久太郎は生意気なことを言わない!ダーリンを手伝いなさい」
「ダーリン?僕のこと」
「そう晴明と呼ぶよりダーリンの方がしっくりくるのよ」
「ダーリンかよ。晴明、お前たちずいぶんと関係が進んだみたいだな。母さんにもよく報告しておけよそのうちもどってくるからな、それと晴海ちゃん、心の準備はいいかな、向こうではパパとママが待っているからな」
晴人は晴海の頭を撫でてそういった。
「怒ってないかな・・・」
「絶対にそんなことはあり得ないよ」
晴明は強く晴海の手を握るのであった。
「晴人、私もお前たちと行動していいか」
「ヤーシャどうしてだ?ベールでの戦力としてあてにしていたんだけどな」
「私も興味があるんだそのキビツ遺跡というものに、それと天の警護がしたい」
「分かった。こっちに来てもらおう」
行動予定が決まったところで飛行船、ドーマハルト号はベールに向かって進みだした。




