表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
405/709

■謎の襲撃

 晴明は真っ黒なワイバーンを指さして、

「どうだ!アスタロト、降参して晴海をすぐに返せ」

 アスタロトは何も反応せず大きく息を吸い込み火炎弾を吐き出して晴明を狙った。素早くよける晴明

「そんな攻撃は当たるもんか、今度は僕のターンだ」

 天叢雲(あめのむらくも)(のつるぎ)を抜き出すとピコーナと共にまっすぐにアスタロトに突っ込んでいった。アスタロトも素早くよけようとするのだがあまりの勢いに態勢を崩してしまい、致命的な隙を見せた、それを見たピコーナはアスタロトを思いっきり蹴り落す。たまらないのはアスタロトだ、そのままキリキリと落下していった。

 地面にたたきるけられる寸前、受け身を取ってくるりと反転して勢いを落とすが地面に勢いよく打ち付けられた。左腕は折れて変な方向へ曲がってしまっていた。ワイバーンの姿からドラゴノイドに戻ると槍を取り出して晴明を迎え撃つ準備をするがよろけ立っていられない。

 晴明はピコーナから飛び降りると落下中から水球(ポーア)を打ちまくり威嚇する。ところがこの攻撃でアスタロトは穴だらけになって瀕死の状態になってしまった。あまりのあっけなさに罠を疑う晴明だが、飛行船のモニターで様子を見ていた宝蔵院は

「リボソーム、あそこに下りてもらえますか」

「天鼓君大丈夫か、罠かもしれないよ」

「久遠さん、それはないと思います。この地底世界ではどうやらオオガミ氏同様に奴らも弱体化しているんです」

 リボソームの飛行船は晴明のそばに着陸した。オオガミらが駆け寄ってきてアスタロトを見つめた。

 真っ先にアスタロトに久遠が向かうとどういうことか治療を行い始めた。


その御心で苦しむものを救いたまへ

沐浴(アブル)沐浴(アブル)沐浴(アブル)


 久遠の術でしゃべれる程度に回復していくアスタロト

「何バカなことやっているだ久遠!」オオガミは叱責するが

「さあ、晴海様の行方を言え」

 さらに沐浴(アブル)を施す久遠を押しのけカグヤがアスタロトを睨む。その右腕にはいつの間にか飛行船にあった斧を携えていた。そしてその斧でアスタロトの首をアッと言う間もなく切り落とした。

「なんてことをするんだカグヤ!晴海の情報が聞き出せなかったじゃないか」

 久遠が怒っていると一匹のワイバーンがアスタロトの首を掴んで飛び去って行った。

「あああっ」

 ミサイルを搭載していなかったワイバーンであろう、いつの間にか近くに潜んでいたのだろう。

 晴明は驚いてしまった。カグヤの行動もそうだがアスタロトの首を持ち去られたことにだ。

「やられましたね。カグヤさん茶番劇だとわかっていたんですよね」

「天鼓君どういうことだよ」久遠は首を落とされたアスタロトの死体を調べる手を止め尋ねた。

「奴も自分の力が万全ではないということを知っていたはずです。時間稼ぎですよ。おそらく封印の丘でまだ何かを行っているんです。自らを囮にしたのは夜間には再生を狙ってでしょう」

「それは本当か天鼓、みんな急いで飛行船に乗るんだ」オオガミが飛行船を見ると爆発が起こった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング

↑「多くの方に読んでもらいたいです。勝手にランキングに参加していますので面白いと思ったらクリックしてもらえると嬉しく思います」

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ