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■三面六臂

「バビィーそのメダルは何どうするの?」

「あの大猿には兄弟がもう一人いたでしょ、これはゲルよ。思い出しちゃたの彼をメダルにしておいたことを」

 バーバレラがキスするとメダルは大猿へと変化した。落ち着きなくきょろきょろとあたりを見回すゲル、事態がさっぱり飲み込めていない様子だ。

「あれバーバレラ?ここは何処だ。俺はどうしてこんなところにいるんだ」

「いいのよそんなコトはゲルちゃん、あそこにいるグルとガルとお話ししてきてくれない」

 ポンと背中を押して部屋の中に放り込んだ。今度はガーディアンの対応に変化が起きた。

 お互いに肩を組み合いぐるぐると楽しそうに回り始めたのであった。その隙に久遠が箱を部屋から運び出したのだった。

「もう忘れていることない。このまま箱は開けていいんだよね」

「多分もうなにも忘れてないわ」

「バーバレラ箱を開けるんだ」

 宝蔵院は命じた。彼女はゾンビ化しているのでハクトダルヌには吸収されないと見たのである。恐る恐る箱にお手をかけて上蓋を開き覗き込んだ。

「あれ?」

 バーバレラは箱を持ち上げて裏返したが何も出てこない。

「中は空だって!」

 宝蔵院も箱を拾い上げ中を覗いたが、塵一つ入っていなかった。すると後ろから

「こっちだ。われを求めしものよ」

 ふりむくと先ほどまでぐるぐると戯れていた大猿たちであったが一人しかいない。それもそのはずだった。正面の顔の左右には二つの顔、三面の顔に六本の腕、三面六臂の阿修羅像のように変化した大猿がこちらを見て話し出した。

「えー合体しっちゃったの!!」驚く晴明

 二体のオーディンの馬は彼の後ろに倒れていた。ゲルをベースに合体した様であった。

「あなたがハクトダルヌなんですか」

 宝蔵院は問いかけると

「今は修羅猿(シュラサル)と言うところか。この状態は長く持たない箱をこちらへ」

 久遠はゆわれるままにからの箱を修羅猿の前に置くと液体のようなものをそこに注ぎ込んだ。倒れる修羅猿、ピクリとも動かなくなった。宝蔵院は天ミニを掴むとその箱に入れた。

「天鼓君何をするの」

「彼をインターフェイスに僕のパソコンともの言う石(ピエトラパラーラ)の言語をコンパイルしているんだ」

 天ミニはお風呂に浸かっているように金属の液体で満たされた箱の中にいた。

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