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■ヨモツ大迷宮 第三階層

 久遠は自分のステータスを確認した。

「まだ皆さんのお役に立てる力ではなさそうです。今の一回で魔法力なくなってしまいました」

「なんだよそれは包帯巻いた方がいいってことかよ」

「そう言うな(すぐる)、まだ覚えたばかりだぞ、そんなにすぐに役に立つわけがないでござろう」

 御堂がそう言うと軽足は

「久遠くんはステータスチャックを頻繁に行うようにレベルを上げるシステムを調べておいてくれ」

 迷宮に入ったとき自分のステータス画面が見れるようになっていた。それぞれの数値を軽足は把握するために開示を命じた。貴具は嫌がっていたが、しぶしぶ数値を伝えた。その数値の変化を第三階層前に確認をしたが、それぞれの数値は変わることはなかったが、久遠だけは新しい項目、魔法力が表示されるようになっていた。治癒(キュアリーレ)を取得したからだろう。ゲーム好きの久遠はステータス画面に何か気が付いたようであった。

「この名前の下のインジケーター増量してませんか」

「おお確かに入った時に比べて右に増えているな」

「これがレベルアップの指標だとおもんですよね。経験からすると」

「よし次の階層でそのあたりをチェックしながら進むとするか」

 第三階層へと向かって行った。


 洞窟エリアだがマップは晴明から伝授されているので迷うことはない。通路には松明が灯されて明かりの心配はいらない。曲がり角からの突然の襲撃に注意すればさして強い敵はいない。

 久遠はステータスを開きながら先頭を行く。異世界に来て最初に洗礼を浴びたスライムが各種あらわれるからだ。宝蔵院のスーツは警戒モードに右手は拳銃を持っている。最初の曲がり角で出くわしたスライムの核を一撃で打ち抜く久遠

「やっぱり、インジケーター増えました。このペースだとあとスライム三匹で満タンです」

「我々のインジケーターも少し増えたぞ」

 軽足も同じくチャックをしていた。

「おそらくパーティ分配でしょう」

 前方からスライムが群れを成して押し寄せてくるが、久遠は落ち着いて一匹ずつ正確に倒して行くと、ピッと音が鳴った。

「あれ今の音は?」

「なにも聞こえないがな」

「自分だけに知らせが届くんだな。基本数追が平均十パーセント増えました。ランクアップです」

「回復はしているのか」

「いやそこまで親切ではなさそうですが、回復の割合は増加しています」

 迷うことなく階層主の霊体ガストと対峙した。久遠は後方へと下がり陰陽師チームへバトンを渡した。ガストを封じると四階層へ降りて行った。


「あのうこの階層なんですが上と同じですよね。晴明君のマップをみると若干の差異はあるけど左右対称形なんです」

「それがどうしたというんだい、普通に進めばいいじゃないか」

「この入口の真正面、マップを合わせると大きな空洞があるんですよ」

 二枚のマップを合わせ裏から光をともした。

「確かにそうだな。しかし進入路がないぞ」

 空洞があると思われる壁面を全員で調べ始めた。

「なにもないようですね変なことを言ってすみません」

 久遠がみんなに謝ろうと振り向いたはずみ背中のライフルが松明にぶつかり消えてしまった。

 あたりは真っ暗になったが壁面の隙間から光が漏れてきていた。

「この向こうに何かあります。このスーツでぶつかってみますね」

 久遠は勢いよくその壁にぶつかっていった。衝撃を覚悟していたがそのまま壁は奥へと押し出され地図にない部屋を見つけてしまった。

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