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■ヨモツ大迷宮 第一階層

 宝蔵院に目配せすると晴明はお茶の道具を手早く収納し始めた。そして空を見つめた。十三羽の大きな鳥がこちらに向かってきている。

 晴明は剣を構え、宝蔵院は杖をつかんでいた。一匹の鳥が突っ込んできたが、二人の目の前で地面から突き立った土柱に突き抜かれた。

「えっ天鼓君いつの間にこんな罠を」

「晴明君がお茶を(たて)てていた時ですよ。どうやらこれはスチュパリデスですかね」

「すちゃらかばりばり?」

「スチュパリデス、ギリシャ神話でヘラクレスが退治した怪鳥ですよ」

 残りの鳥たちは二人の頭上で旋回して様子を伺い始めた。

「じゃあ今度は僕の番だ」

あまびこの

おとをまゐらすわりなしの

さがなしものにさながらうす

雷撃(フルミネ)


 空には少しばかりパチパチと放電が起こったがいつもの雷撃は生じなかった。明らかにハズレである結果。

「だめですよ晴明君このフィールドには大きな空があるわけではないですから帯電するものがないんですよ。呪文を選ばないと」

 と言っている間にスチュパリデスたちは逃げて行ってしまった。

「ごめんね。一気に(かた)をつけたかったんだけど」

「まあ制約された条件をよく把握して次はやっちゃいましょう」

 二人はその場にとどまり次の襲撃を待つことにした。そしてすぐに次の襲撃が始まった。あまり学習能力のない魔物だと思ったら、足には石をつかんでいた。それを晴明たちの上に落としてきた。わなから彼らを出そうとしたようだが、今度は一匹ずつ晴明の標的(ターゲット)水泡(ポーア)の餌食となった。

「これでボス登場になるのかな」

 と言っていると13匹の死体が合体した。

「でましたね。ハルピュイアですか」

 巨大な鳥の化け物と対面した。晴明は剣を振るってあっという間に退治してしまった。

「なんだ、もっと歯ごたえがあると思ってたんだけどな。ドロップアイテムもないし」

「まあ最初はこんなものでしょう。次のゲートが開いたようですので行きましょう」

 次の階層への階段が現れ二人は下って行った。

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