◆敵の目的
乗車していた車両の次へ移ったヤーシャたちは
「ここは郵便物の貨物のようだ」
「爆発物を仕掛けたかもでも念入りに調べるわけにはいかないようね」
「この世界は列車の様に魔石やメダルを動力源にしているんだな。起爆装置のメダルや魔石の痕跡は察知できるだろうお前なら」
「わかったわ」
カグヤは目を閉じて手のひらを郵便物に向け調べ始めると
「ここは任せた。私はこの先の車両へ行く」
ヤーシャはカグヤを残し次の車両へと向かって行った。
「奴らの目的はなんだ、この列車の爆破か?いや・・・そうかわかったぞ」
オオガミは急いで後方車輛へと急いだ。その姿を見た晴明と宝蔵院は声をかけるがオオガミは後方車輛へと駆けて行った後だった。
「何かあったのか?あんなに急いで」
「異変があったんじゃないですか、オオガミ氏の危機センサーは常人離れしてますからね」
ヤーシャは最後尾の車両までたどり着いたが誰も見つけることができなかった。
「しまった!列車の外か」
最後尾のドアを開けて列車の屋根へと飛び出した。前方を見ると男が晴明たちの乗る車両の上にいた。ヤーシャは列車の屋根を走って男に近づこうとしたが、男はメダルを取り入れると妖怪、網剪へと変化するとその両手にあるはさみで車両の連結部を切り離した。ヤーシャとカグヤの乗った列車は後方へと取り残され行った
「くっそ、やられた」
ドンと足で屋根を叩いたが、離れていく列車の後方からオオガミが飛び出して屋根に飛びのる姿を見てサバイバルナイフを投げつけた。後ろを振り向きもせずにオオガミはそのナイフを受け止めて網剪へと攻撃を始めた。ヤーシャは頷くと列車の中へと戻った。




