◆機械仕掛けの神
「久遠さん、さらわれたときはどういった状況だったの」
「車で晴海様を家まで送る途中に鉄鼠と油すましが現れたんだ。油すましという奴に舐められたところから全く記憶がないんだ」
「油すまし?今まで姿を現したことなかったけど」
「晴海様がそう呼んでたけど確かに初めて遭遇したよ」
「この場面で出てくるとは幹部の一人でしょう。南風野天風いやザグレットとかいう幹部の変身体でしょう」
「早くナノマシンの停止方法を見つけようよ天鼓君、そうだカグヤなら何か知っているかもしれないね」
「彼女はあのロストテクノロジーについて何か知っている気がするんです。晴明君と一緒なら何か話してくれるかもしれません」
「そうだねお風呂あがってさっそく行こうか、久遠さんお先に」
ヨシュアと久遠を残してカグヤの元へ向かう二人であった。
「あの小僧めせっかくの床をこんなにしてしまいよって」
油すましが床を舐めると広間の床が修復されていく、晴明たちが去ったことを見届けるようにツーロン島に黒い飛行船が停泊をしていた。アスタロトが玉座にその横にリリム、晴海が無表情に油すましを見ていた。
「ザグレット、やつらをこれでここから目をそらすことができたのか」
「ええ、一度調べたところはもう一度調べることはないでしょう。機械仕掛けの神が見つかってしま手は計画が台無しですからな」
「これその名を軽々しく言うでない、あれと言え、メリムよ。ザグレットとリリムと共にハルトの大聖堂のダンジョンへ向い、リリムに力を授けてこい」
「かしこまりました。アスタロト様」
再び飛行船に乗りハルト市国へ向かって行った。




