表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
283/708

◆魔法の血

 宝蔵院が興奮して調べた結果を話し出した。

「ヤーシャさんの結合された腕もスキャンした結果、まったく元通りになっているんです。その方法がすごいんです」

「まさかまたロストテクノロジー?」

「そうなんです。百花さんの血を分析したところナノマシンのようなものだったんです」

「なのましん?」 

「ウイルスサイズほどの小さな機械なんです。そのマシンがヤーシャさんの生態組織に擬態していたんです」

「何か後遺症とか言った体に悪影響はないの」

「治癒した部分ではマシンは自然消滅しているので後遺症とかはないでしょう。医学の劇的進歩を生みますよ。再現できれば」

「天鼓君でも作れないの」

「残念ながら根本理論がわからないのが現状です」

「オオガミさんの血も同じような効果があったって父さんが言ってたけど晴海のママの血とは違うものなの」

「おそらくオオガミ氏の血液を模倣して作られたマシンではないかと思います。ただオオガミ氏の血は劇薬です。適合者でないとバーサーカーとなってしまうのですが百花さんは月からの影響は受けないのが特徴です」

「ちょっと待って、晴海は百花さんから生まれたんだからそのナノマシンの影響はないの」

「そう思って前に採取した血を調べてみたのですか。不活性化したナノマシンが含まれていました。何かの作用で動き出すかもしれません」

「そのメカニズムが解明できれば晴海のママも普通の人に戻れるんだよね」

「確かにその通りです。あの不死身のアスタロトに適用できればあいつを倒すことができるはずです」

「さっぱり何の話をしているのかよくわからないけどあの龍族の恥アスタロトをやっつけることができるんですね」

「ヨシュアそうだよ」

「なに話してるんだい」

 久遠(くえん)がやって来た。

「なんだか体中が石のようにこっているんだ。風呂に入ってこいと晴人さんに言われたんでお邪魔するよ」

 確かに石のようになっていた久遠だった。

「晴海様のご両親とお話ししていろいろ聞いたよ。晴明君心配だよね。ご両親には私が必ずこの身に変えて娘さんを助け出しますなんて言ったら、晴明君よりよっぽど君に娘をと注がせたいよなんて言ってえらく気に入られたけど」

 まだまともに晴海のパパと話ができていない晴明にとっては耳の痛いことばであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング

↑「多くの方に読んでもらいたいです。勝手にランキングに参加していますので面白いと思ったらクリックしてもらえると嬉しく思います」

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ