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◆弾丸突入

 竜宮丸は海面近くを航行しながらツーロン島を目指す。

「晩御飯にしようか」

「また、お寿司握ってくれるの」

 お昼に食べた寿司がよほど気に入ったようであったが

「いやタウロの作ったパン生地とトマトソースがあるから別なものに」

「楽しみだわ、どんな御馳走かしら」

 キッチンで晴明はパンを焼きとってきた魚をトマトソースと煮込み始めた。

「海の幸一杯のいい匂い、ほんと料理お上手ね」パンを浸してつまみ食いをするサマラ

「素材と調味料がいいだけだよ。このズッパ・デ・ペッシェも簡単にできるんだ」

 ズッパ・デ・ペッシェはナポリの漁師料理の魚のごった煮のスープだ。

「この大きなエビも美味しいわ」バリバリと殻ごと食べている。

「本当は貝類が採れてればもっと美味しいんだけど、さすがに浮いては来なかったみたい」

「これで十分よ」満足げな顔をしたサマラを見てほっとする晴明


 それから二人は自室に戻り明日に備えてぐっすりと眠った、その夜はサマラの襲撃はなくて目が覚めた晴明

「ナイト、順調かな」晴明がモニターを確認したが

 新ドーマハルト号が島に上陸していた。竜宮丸はあと少しといった沖合に浮上していた。

 その映像が拡大されて船のメインモニターに映し出されていた。

「突入に間に合わなかったわね晴明どうするの」

「あそこの先駆けて島の船着き場から飛び出していったのがヨシュアだよ」

「すごいわね。ゴブリンたちを簡単にやっつけちゃって」

 晴明はあるアイディアを思いついた。

「ナイト、砲門を城の上に向けて」

「弾はないのようどうするの」

「いいからついてきて」

 砲打席にやってくると大砲の中に晴明は入ってしまった。

「外をしめて」

「なにするつもりなの晴明」

「いいからハッチをしめて」

 ばたんとサマラが閉めると、晴明ゴールドメダルを取り出して

「チェンジ、ゴールドモード!!」

 変身の爆発の勢いで晴明は弾丸のように飛び出していった。


 監獄の天上窓にぶつかると

 みんなを襲おうとしているワームに向かって急降下していった。


やくもたつ やえがきころも

のしてつぶれろ


重力(ぐらびーた)


 ワームは超重力で床にのめり込みペシャンコになった。あたりの覆いが次第に薄れると、聞き覚えのある声が

「ごめん、遅くなっちゃった」

「晴明!」

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