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◆回り道

 バスは発車してすぐに龍族の兵士に止められてしまった。

「どうしたんだろう?あのドラゴノイドさんはどうしてバスを止めたのかな」

「イーシャねジャスミンの上の姉よ、前の私の乳母なの、私が話してくるわ」

 サマラはバスを降りてイーシャと呼ばれる兵士と話し出した。晴明も話を聞いた。

「ここから先はドラゴノイドは通すことはできません(おきて)はご存じでしょう。サマラ様」

「掟って何だい」

「晴明、このトンネルより先は行ってはいけないということ、でも私はお母さまから言われたんです」

「そんな話は聞いていません」

 ヨシュア同様にこちらは東へは進んでいけないようだ。メラクの橋梁が壊され郵便が届いていないので伝令がなされていない。

「そんな、イーシャ、お母さまからこの晴明と一緒に旅に出ろと言われているのよ」

「だめです、命令がない以上はここから先に進むことは許すことはできません」

 かなり規則に厳しい人のようだ。さすがサマラの元教育係だ。

「サマラ様はここで降りてもらいます。晴明とかいうあなた、一人でこの先へ行って」

「だめ!晴明と一緒じゃなきゃいや」

「サマラ仕方ないよ。あとで来ればいいから、この人の言うことを聞いて」

 昨晩のこともありサマラと距離を取りたかったこともある。

「ねえイーシャお願いだから」

「だめです。このままベールにお戻りなさい」

「でも列車も動いていないのよ」

 半べそをかいているサマラを見てイーシャも困っていたが、何かを思いついたようだ。

「ここから先のユートという港町にドラゴノイドの船があるからそれで戻りなさい。このキーを持っていくといいわ」

 晴明はある意図を読み取った。

「つまりこの先は命令がない限り通せないけど、その船で戻るといいということですね」

 イーシャはウインクをして

「その通りです。私は随行できませんが」

「サマラ、下りよう僕が連れて行ってあげるよ」

「でも」

「いいから、戻ろう」

 サマラの手を引っ張り乗車場に連れて行った。


「晴明、行かなくていいの一人で」

「イーシャさんは命令を守る使命があるんだよ。でも船で行けばいいと言ってくれているんだよ」

「そう言うことなの、頭が回るわね晴明」

「ナイトの馬車でユートに行くよ。Jに手配お願いしに戻ろう」


 再びメダルを馬車にセットした晴明は

「ナイト、行き先変更だユートに向かうよ」

「晴明の旦那、わかりやした」

 猛スピードでユートへ向かって行った。

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