◎朱雀の卵3
オーディンの馬は幼い少女の姿へと変貌した。
「あっピコーナ!」
平安の時代、晴明と共に戦ったピコーナの人間態であった。
「ピコちゃん!!」
タマモが少女を抱き上げて頬ずりをする。
「父さん、昔のピコーナだよ。これで正解なの」
「父、正解だピコ!!」
今度はピコーナが晴明に抱き着いて頬ずりをした。
「ピコーナ、どういうことこれが目当てだったの」
ピコーナの本体は人間態へと変身した。熟女態であった。
「いや、ここまで成長してしまうと父、にとっておばあちゃんと世間の目が見てしまう。それはいやだピコ」
子供のように首を振る
「ピコちゃん、まだまだバアバじゃないよ。魅力たっぷりよ。でも・・・」
タマモが慰めるが
「なに言ってるのピコーナ、どんな姿でも君は僕の子供だよ。今まで通りで問題ないよ」
「父、うれしいピコ、でもこの子を連れて旅をしてほしいピコ」
ピコーナ熟女態が晴明を抱きしめて頬ずりをしている。
「わかったよ。また一緒に旅をしよう。戻れ!ピコーナ!」
幼女のピコーナをメダルに戻した。
「でもこのメダルもしかして本当にゴールドになることもできるんじゃないかな。父さん」
「どういうことだ晴明」
「だって、パワーアップ変身は新しく入手したガジェットを使うじゃない」
と言うとそのメダルを晴明はなんと自分の体に挿入した。
金色に光る晴明、背後でなぜか七色の爆発が始まった。
「晴ちゃん!!それはなになに」
タマモが喜んでいる。
金の狩衣を着た晴明に変身していた。
「おい、晴明ステータスが昔のようだ。いや、それ以上の数値じゃないか」
「父さん、その通りだよ力がみなぎってくるよ。それにこんなことも」
晴明がいったんしゃがみ込み、右手を突き上げた。
「晴ちゃん!!すごい」
晴明は宙に浮いていた。背中には天使のような羽が広がっていたのであった。
「晴明ゴールドだな・・・そのメダル俺にも使えるかな。いや使ってみたい」
「おそらく無理だな。ピコーナと晴明の絆の力だからピコ」
熟女ピコーナが打ち震えながら答えた。




