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◆味噌煮込みおでん

「ミノトリアについたぞ、オオガミ、タヌキ寝入りはもういいぞ」

 笑いながら晴人はオオガミを起こした。

 ゆっくりと目を開けたオオガミは

「いや、本当に眠ってしまっていた。こっちの世界の方が月の影響が強いようだ」

 新月に近づいたその時はオオガミの力は並の人間と変わりがない。アルテミスの加護、いや呪いによって月の満ち欠けによって不死身の体を持ち得ているのだ。

 舎利弗らの装甲車と()()()に乗ったカグヤもほどなくやって来た。


「みんな聞いてくれ。この街がハルトの街との境界だ。まずは街中を歩いて情報を集めれるだけ集めてくれ。何か手掛かりがあるはずだ」

 晴人は情報を集めるように指示をした。情報の大事さは誰より身をもって感じているからだ。

「それなら任せてください。戦闘では役に立てる自信はありませんが情報収集なら僕に」

 久遠が進みで街へと駆けこんでいった。

「もう久太郎、はりきっちゃって、バディの私と一緒じゃなきゃだめよ」

 晴海は久遠を追いっかけて行った。

「師匠行きますか」

 貴具もやる気を出したようだ。御堂とともに街へと向かった。

「おお現場に戻ったという実感がわくな。ヤーシャ、天、それとリリちゃん、わしと一緒に行くか」

 軽足は研究所住まいチームで探索に出た。

「私はハルちゃんといくわ。ハルトと部長さんはギルドで待っててね。行きましょ!ハルちゃん」

 強引に晴明の手を引っ張りタマモは走り出していた。

「また、昔みたいに意味もなく突き進みやがって、ハルト、俺は一人で聞き込みするぜ」

 オオガミも探偵の顔へとなっていた。

「やれやれ、タマモもすっかり本領発揮だな。舎利弗さん、行くかギルドへ」

「僕はどうすればいいんですか」

 ヨシュアは出遅れてしまっていたが

「私についてきなさい。龍族を見れば反応する人もいるから」

 カグヤと()()()に同行することになった。


「母さん、どうやって情報を集めるつもりなの」

「簡単よ。匂いでわかるの、ここから調べましょ」

 縄暖簾をくぐっていった。

「もう、昼間っから呑むつもりなの母さん」

「情報収集よ。女将さんお酒一杯ね」

 カウンターに肘をつくとさっそくお酒を注文していた。

「あいよ。そちらの連れさんは」

 すぐに升をタマモの目の前に置いて徳利から酒を並々と注いだ。

「何かおすすめの食べ物はありますか。それとお酒以外の飲み物は何かありますか」

 晴明も仕方なく付き合うことになってしまった。

「うちの名物は味噌煮込みおでんでコンニャクが美味しいわよ。お茶を入れてますからどうです」

「それいいですね。ほかの具も見繕って入れてください」

 くるりと後ろをを向くと丼におでんをよそい晴明の前に置いた。

「まだ若そうだけどハルトの街から来たのかい」

 人間族の晴明を見て何の獣人かわからない女将が聞いてきた。

「こう見えてこの子は私の息子、妖狐族よ。ねえハルトの街から来る人もいるの」

「いや、わたしゃ見たことがないんだけどさ。息子がさ、味噌屋に勤めているんだけど、そこでハルトの街から来た商人に味噌を卸しているのさ。そこで息子が聞いた話だよ」

「どんな話ですか。詳しく教えてもらえませんか」

 晴明が聞きだした話はハルトの街からミノトリアに来た人がいないかと探し回っているとのことだ。商人はハルトの街のパラディンに聞き込みを頼まれていたのであったが商人は見つけても金にもならないので乗り気ではないとのことであった。

「そんなことで別に知らせるつもりもないんだけど人間族かと思ったもんでさ」

「息子さんはハルトの街へ行ったことがあるんですか」

「あゝトンネル出たところの自由区(マーケット)だけだけどさ。それより先は人族しか入れないんだ」

「もしかしてその自由区ってドメルというんじゃない」

「あらお嬢さんよく知ってるね。そうよドメル自由区(マーケット)っていうのよ」

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