◆これから
「しつこいやつだなカグヤとかいう娘、まさかドラゴニアまで逃げてるとは思わないだろうが警戒しような百花」
「晴海と同じような歳だったわね。あなた手荒に扱わないでよ。ハラハラして胸が痛むわ」
「ああ、晴海を攻撃しているようで俺も気持ちいいもんじゃなかった。もう二度と追ってきてくれないことを望むよ」
なんと水無瀬夫妻はドラゴニアの女王の洞窟にいた。
「女王はお眠りか。モセ、風呂を借りに来たぞ」
女王に仕える筆頭の長老モセに願い出たのは乳白色の温泉であった。
「エイセイ殿、あなたたちをお探しの者たちがいますが」
カグヤたちだと思った永晴は
「そいつらには何も言わないでくれお願いだ。今はやることがあるんだ邪魔されたくない」
と答えたのであった。
オワリトリアに戻った晴明はシャチホコ亭で舎利弗たちと合流を果たした。
「その様子は水無瀬夫妻には逢えなかったようだな、カグヤさん無断で単独行動は控えてもらいたい。指揮に関わるからな」
「舎利弗さん、私が悪かった。晴海のことを思うと内緒で処理したかったんだ」
「舎利弗のおじさま、カグヤをあまり責めないでパパとママが悪いと思うのこの件は」
「水無瀬さんが気に病むことではないよ。仕方ないことだ。宝蔵院君、これからの行動をみんなに説明してくれ」
「舎利弗さん、気がせくのも無理はないが俺たちの腹ごしらえが終わってからにしてくれないか」
「八雲隊長、これは気が付かず申し訳ない」
晴人たちはうどんと丼を注文して宝蔵院の話を聞きだした。
「水無瀬さんには悪いのですがご両親の捜索をいったん休止してハルトの街へ進もうと思っています」
「まずは教団の捜索が優先か、いい案だが俺もそのだぶあ同様、あまり力になれないかもしれない」
「オオガミさん、わかってるよ僕がカバーするから」
「あゝ晴明頼んだぞ」
昔なら考えられないことだがオオガミがハルアキの力を素直に認め戦力の一部として判断していた。




