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◆雷鳴

 晴明と晴海は協力して一匹目のヒポグリフを倒したところであった。

「晴海の弓、精度が上がったね。一発で急所を打ち抜いてたよ」

「晴明が威嚇してくれたおかげで的のヒポグリフが動けなかったからよ。でもヨシュアとヤーシャさんのチームうまくやってるかしら」

「ちょっと心配だけどヨシュアの潜在能力からみれば一人でも充分ヒポグリフくらいなら簡単に倒せるはずだから問題ないよ」

「そんなに能力が高いの」

「どうやら龍族は戦闘に特化した種族みたいだ。力もスピードの超一級品だったよ。問題は気の持ちようだろうけどそのあたりヤーシャさんがうまく引き出してくれるんじゃないかな」

「魔法とかも使えるのかしら」

「魔力も晴海より多く持っているよ。火のエレメントの魔法が使えるんじゃないかな」

 ザっと晴明が鑑定したヨシュアの能力を解説していた。

「じゃあ、もうに三匹は倒しているかもね。私たちもお昼前までにあと二匹くらい倒しちゃいましょう」

「そうだね。僕たちも頑張らなくちゃ。もっと奥へ行こうか」


 二人の顔に緊張感が走った。驚くほど多くの魔石の反応を感じ取ったのだった。

「やばいね囲まれちゃったみたいだ」

「十匹以上いるわねどうしたらいいの」

「まだ時間があるね。晴海は爆裂呪符でやってくる敵をなるべく多く足止めしてくれないか、その間にとびきりの魔法を放てるように魔法陣を構築するよ」

「わかったわ。倒さなくていいのね。まかせて」

 晴明は呪術の歩み、禹歩(うほ)で魔法陣を描いていく。

 ヒポグリフが何匹か襲い掛かってきた。

 晴海は襲い掛かるヒポグリフの鼻ぱしらに爆裂呪符を命中させて退けている。

「晴明まだ時間がいる?」

「もうあと少しお願い」

 晴明は魔法陣を描き終えるとアイテムボックスから羽扇子を取り出した。

「晴海僕の近くに来て」

 晴海がそばに戻ってくると晴明は妙な踊りをしながら、

「雨雲参れほれほれ」

 妙な歌を唄うと暗雲が立ち込めた。


標的(ターゲット)


あまびこの

おとをまゐらすわりなしの

さがなしものにさながらうす


雷撃(フルミネ)


 晴明の呪文で稲妻がヒポグリフへ舞い降りていく。

 雨雲が遠のいていく日の光が二人に降り注いだ。


「なに、今の攻撃やばくない。変な歌だったけど」

「天狗様に教わった呪文だよ」

「ふっふふふ、面白い顔をしながら歌っていて吹き出しそうになったわ」

「ひどいな、結構真剣にやってんだけどな」


 二人は手分けして倒したヒポグリフから魔石を集めだした。

「全部で十六個、この勝負私たちのダントツのトップね」

「別に勝負なんかしてないよ。でももっと探そうか」

「そうしましょ」

 二人はさらに探索を始めた。

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