表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
132/709

◎告白しちゃった

 参ったなよりによってこんなときに妖怪か。

「晴明、ちょっとだけ別行動していいかな。私もおじいちゃんからお買い物頼まれていたの思い出しちゃった。さっきの公園の馬に乗った人のいる銅像のところで30分後会いましょ」

 なんて好都合な。でも馬に乗った人じゃなくて楠木正成(まさしげ)だよ。もっと歴史勉強しようよ。

「いいよ、じゃああとで」

 晴海が行ってしまった後、大急ぎで気配を追った。

「見つけた」

 区役所への地下通路に向かって行くとメダルホルダーを見つけた。

「おじさん、マスクとサングラスだけど指名手配の人でしょ。おとなしくメダルを渡して自首してよ」

 猫田はいきなり晴明を殴りつけた。

「乱暴だな。どうやらあなたも力づくで話を聞いてもらわないとだめな人だね」

 バク転してドロン、この前の姿に変装した。

「お前、何者だ!」

 猫田は危険を察知したかメダルを取り込んで火車へと変化して炎をはいた。

 いつの間にか取り出した天叢雲(あめのむらくもの)(つるぎ)で吸収した。

 加速(アクセル)無想閃光斬を使うまでもなく峰打ち一撃で沈黙させた。

「現代の敵って歯ごたえないな」

 晴明が強すぎるだけのことである。術符を取り出し

「オンキリキリバザラウンバッタ」

 ころりとメダルを取り出しアイテムボックスにしまう。

「さっ急いで逃げよ。加速(アクセル)えっ!晴海!なにそのコスプレ」

 すれ違った晴海の姿に驚いていた。


 楠木正成の銅像のところへ行くと晴海が元の姿に戻ってやってきた。

「ずっとここで待っててくれたのごめん」

「いや、今来たとこだよ。用事は済んだの」

 あの姿について聞きたいところだが後で話すことにしよう。

「ええ、よくわからないけど終わったわ」

「それはよかった。でもあんまり危ないことしちゃダメだよ」

 あっ余計なことかな。

「?!」

「ごめん変なこと言って」

 湊川に沿って北上していく二人

「素敵な山並みね」

「きっとこの景色が好きで清盛さんはここに住んだんだろうな。千年たっても変わらないや」

「変な晴明、千年前もここにいた見たいじゃん」

 もう我慢できない。

「晴海、ほんとのこというけど、驚かないでね。ピコーナ!」

 ピコーナ・ミニは晴明の肩に止まった。

「晴明!どういうこと!何で鳳凰呼べちゃうわけ」

「父、説明したほうがいい」

「ちち?」

 戸惑う晴海に

「そこの雪見之御所公園で話を聞いて」

 公園のベンチに腰掛けて晴明はすべての秘密をしゃべろうとしていた。

「僕、晴海の秘密知ってるよ。僕にも秘密があるんだ」

「何、どういうこと晴明」

 飛び出さんかとばかり見開いた目が晴明を見つめる。

「何から話せばいいのかな。僕の父さん死んじゃったんだ」

「なに言ってるの、昨日お会いしたじゃない」

「もう、話の腰を折らないでよ。ゆっくり続きを聞いてよ。父さんは死んで異世界へ転生したんだ。中二病のたわごとだと思わないでよ。ユートガルトとって言う国の王様して戦争を終わらせて平和な世の中を取り戻して平安時代にやってきたんだ」

「ちょっと待って、話がすごすぎてついていけないわ。何か飲むもの買ってくるわ」

 晴明はアイテムボックスからジュースを取り出した。

「これでも飲んで、天然果汁100%の旅館の売店においてあるやつだよ」

「あ、ありがとう。もう何も驚かない」

「どこまで話したっけ、そうそれで僕はその平安時代に精神を召還されて父さんが死ぬことになった事故を防ぐように修行させられたんだ。ついでに平安の時代を救ったんだけど」

「その晴明のお父さんが死ぬことになった事故って?」


「ほら、期末試験のときの事故覚えてない、本当は崖から落ちてきた岩で僕も父さんも死んじゃったんだ。でも僕がリカバリーしたんだけど」

「えっ、あの事故、私たちのせいかもしれないけど」

「どういうこと、晴海」

「からくり兵に晴明、襲われたでしょ。からくり兵が天鼓君の研究所から逃げ出したとき街道に岩を落としたの」

「あの事故ってそういうことだったのびっくりした」

「私のことも話していい」

 晴海は錫杖の秘密と警察で働いていることを晴明にしゃべりだした。


※水無瀬晴海はぬり壁ドンでぬらりひょん★妖怪お祓いいたし候★を読んでね。


「さっきの姿はその力だったんだ」

「見てたの晴明、じゃあ猫田を倒したのは晴明」

「それよりその話、天鼓君と一緒に行動してたんだ。しかもフー・スーやミシエルまで」

「フーさんやミシエルさんが時々話す平安時代の話って晴明のことだったの」

「あとひとつ、母さんのことだけど父さんと知り合ったのは異世界だったんだ」

「な、何ですって!異世界人なの」

「それも狐なんだ」

「ちょっと聞くけど指名手配犯捕まえたのあなたたち」

「僕と母さんで」

「もう、何をどうしてなんてもう何も考えられないわ。頭パンク状態」

「そうだよね。僕が平安に連れ去られたときを思い出すよ。でここからが晴海にしゃべりたいことなんだ。異世界に行った晴海のご両親を探してくるよ」

「そこまで知っていたのね。でも私も一緒に行くよ」

「やっぱりそう言うよね。この流れは僕は晴海のために戻ってきたんだろうとしみじみ思うよ」

「私のためなんて・・・」

 顔を真っ赤に恥らう晴海、そう言った張本人も言葉の大事さに恥ずかしくなっていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング

↑「多くの方に読んでもらいたいです。勝手にランキングに参加していますので面白いと思ったらクリックしてもらえると嬉しく思います」

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ