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75話 短期決戦(2)

 再生能力持ちだとは思っていなかった。


 ゲームでも全回復の敵は厄介だったが、ここではそれ以上だった。


 どれだけ攻撃しても次の瞬間には復活している。


「『エクスパー』!」


 メイが魔術を放つ。


 それを魔物は機敏に避け、爆発の直撃からは免れる。


 しかし、完全に避けることは出来ずに傷を負う。


 それも、次の瞬間には消えている。


「『フリセッド』!」


 続けてメイが魔術を放ち、それが足に当たる。


 そこには氷が生まれ、足と地を繋いでいた。


 今がチャンスとばかりに俺とハルは魔物との距離を詰め、一斉に攻撃する。


「グギャァァァァ!!」


 汚い鳴き声、悲鳴だろうか。


 耳障りだがひたすら攻撃する。


 魔物の体は既に血に塗れ、見るからにボロボロだった。


「離れて!」


 メイの声が聞こえる。


 俺たちは魔物から距離をとる。


「『エクスパー』!」


 すかさずメイが魔術を打ち込む。


 足が地に固定され、避けることが出来ずに今度は爆発を が直撃する。


「グァァァァァ!!」


 断末魔のような叫びをあげる。


 爆発が終えた後には、体の過半数を抉られ横たわる魔物。


 そこからは内臓と思しき物体も出てきており、見るも無残な光景だった。


 思わず吐き気を催すが何とかこらえる。


 そもそもここ最近は何も食べていないので出てくるものなんて何もないのだが。


 洞窟内の空気もそれの血の匂いで充満している。


「……死んだのか?」


「イツキ、そんなテンプレのようなこと言わないで」


 ハルがそう言った直後、横たわった魔物の体が再び光る。


 それを見た俺は固まる。


 魔物は先ほどの致命傷など無かったかのように、こちらを睨んでいた。


 いくら攻撃しようと永遠に再生していくその体に、俺たちの体力と気力が削がれていく。


「再生することすら不可能なぐらい体を散り散りにするしかないみたいね」


「爆発魔術が割と効いてたような気がしたが、あれを連発できないのか?」


「同じ魔術を連発なんかしたら制御できなくなるわ。少し時間をあければできるけど、その間に再生されるでしょうし」


「いっそのことあいつを無視して先に進むって言うのもありだが」


 その時、魔物が俺達に向かって突進してくる。


 俺は先ほどと同じように避けようとするが、何かが違う。


 走ってくるスピードが、上がってる?


 咄嗟に躱す。さっきまでは余裕を持って躱せていたのに、今のはギリギリだった。


 避けてホッと息をついたのもつかの間、次の瞬間、目の前にその巨体が迫ってきていた。


 間に合わない。


「『ウォーロル』!」


 目の前に何か光の壁のようなものが現れる。


 魔物はそれを一瞬で破壊する。


「ヴッ!」


 何の音かわからない音が口から洩れる。そして、全身に衝撃と激痛が走る。


 俺はその突進をもろにくらった。

面白そう、続きが気になるという方、ぜひブックマーク、評価の程よろしくお願いします。

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