18話 国から森へ
短いです
ドンッと勢いよく地面に着地する。高かったわりにはあまり足が痛くない。これも強化されているおかげか?
「死ぬ……死んじゃう……」
腕の中ではこれでもかと体を縮こませたハルが譫言のようにブツブツと呟いている。
「地面に着いたぞ」
「……最後に食べたいものは……、え?」
ハルは俺の声を聞き恐る恐る顔を上げて辺りを見渡す。
次の瞬間、表情がパァーッと明るくなった。
「地面だ……。我々は地に足を付けたぞ!!」
何か叫んでいる。急なテンションの変化で少しおかしくなっているのだろうか。
「ハル、とりあえず森の方へ行くぞ」
「うんわかっ……って森?」
「そうだ。ほら、あっちに広がっている森」
俺は少し遠くに広がる森を指さす。
「え、あっちは……」
ハルは本気か?っといった目で俺を見る。
「多分この国には帰れない。今戻っても面倒なことになるだけだ。それならほかの国なりを探した方がいい」
「そうだけど、そもそもなんで捕まったり追いかけられたりしたの?」
「……」
俺には心当たりがあった。ていうかそれしか可能性がなかった。
「いや、俺にも何が何だか。でもあのまま捕まっているわけにもいかなかっただろう」
俺は嘘をつく。まだ憶測の域を出ない。こんなことでいちいちハルを不安にさせてもしょうがない。
ハルはこっちで唯一の仲間なのだから。
「……そうね」
「じゃあ行くぞ」
「え、いやだからそっちは」
「問答無用!」
俺はハルの手を引き、不気味な雰囲気漂う森へと走り出した。
衝撃的な光景を目の当たりにした。あいつがジャンプした。国を守る防壁の上へ。
あれの高さは60mは越えていたはずだ。人がジャンプで飛べる距離ではない。そんな簡単に乗り越えられてしまっては防壁が意味をなさなくなる。あれがあいつの能力か?
とりあえず報告をしなければ。早く王宮に戻ろう。
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