表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者は世界の敵となる  作者: 飛躍ハヤト
勇者というもの
15/90

15話 この世界にとっての勇者

 話が聞こえる所まで近づく。


「ねぇ、結局あの噂って本当なのかしら」


「魔の勇者が現れたっていう話?」


「そうそう、今は王宮の地下に監禁しているって聞いたわ」


 不穏な話を耳にした。


 勇者を監禁? いったい何のために。


「監禁なんかしないでさっさと殺せばいいのに。王は一体何がしたいのかしら」


 勇者っていうのは俺が考えているのとは違うのか?


 勇者といえば世界を危機から救うヒーローってイメージなんだが。


 それとも何かの隠語か?


「今も極秘の会議が進んでるって噂よ」


「極秘の会議なのに噂として知られちゃってるのはどうなのかしら。

 もし仮にそんな会議があったとしたら何について話しているのかしら、

 話している余裕なんてあるの?」


「あの、その話、詳しく聞いても?」


 俺は近くにいた女性に尋ねた。


「その話っていうのは?」


「魔の勇者っていうものについて聞きたいんですけど」


「え、あなた知らないの?」


「ええ、まあ、少し遠いところから今日来たばかりで」


「そう、大変だったわねそれは」


「いえ、そんなにですよ」


「で、魔の勇者についてだったわね。

 こんな言い伝えを聞いたことはない?

 ある日突然この世界に現れた人間が凄まじい力を持っていて、その力で世界を滅ぼそうとする、しかし、そこに現れた勇者がそいつを倒す、っていう言い伝え」


「すいません、聞いたことがないです」


「そう……。あのね、細かい言い回しは忘れちゃったんだけどそういう話があってね、この話は結構有名なの。子供の頃から聞いているおとぎ話みたいなもの。

 でね、おとぎ話ってたいていが作り話でしょ。だから、子供の頃は信じていても、大人になるにつれて印象が薄れて忘れちゃうのよ。話を聞いて初めて、ああ、そんな話もあったなっていう感じで、もう思い出みたいなものになるの」


 話していた女性が急に黙る。そして重い口を開いて言葉を紡いだ。


「だけど、今から大体12年前だったかしら。そんなうろ覚えだった言い伝えを思い出させる出来事があったの」


「今話した言い伝えの中に出てきた、世界を滅ぼそうとする人間が実際に現れたのよ」


 いつの間にか場が静まり返っていた。周りで輪になってひそひそ話をしていた人も何もしゃべっていなかった。


「でも、なぜそんな人が魔はともかく勇者って呼ばれてるんですか?」


 俺はようやく最初からの疑問を聞くことができた。


「そのお話の中ですでに魔の勇者って書かれていたのよ。なぜ勇者って書かれているのかっていうのは明確に書かれているわけじゃないけど、1部の噂では、そいつを殺した勇者と()()()()()()だから、同じように呼んでいるって言われてるわ」


「えっと、どういうことですか?」


 俺の頭の中でははてなマークが浮かんでいる。同じ類ってどういうことだ。


「ちょっと話が長くない?」


 その時、ハルが近寄ってきた。しまった、すっかり話し込んでいた、待たせすぎたか。


「もうちょっと待ってくれ、もうすぐ終わる」


「その方はお連れの人? 待たせて大丈夫なの?」


「ええ、それよりも同じ類の人間っていうのはどういう?」


「ああそれはね……」


 俺はその先の言葉を聞き、目を見開いた。




「勇者と呼ばれる人たち、全員異世界から来たそうよ」




長い間投稿できず申し訳ありません。

この作品の興味を持っていただけたならぜひ評価とブックマークをしていただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ