7話 ブーツ
さて、どうしたもんだろう。
逃げろと言われたが、どこに向かったもんだろうか。
とりあえず、みんなが逃げた方に行ってみるか。
それにしても化け物が出てきたと思ったら、今度は人型ロボット、さらには魔法か。
なんども地球人って言っていたし、あの化け物が地球外の怪物で彼女達が宇宙人?
ただ、話していたのは日本語だった……。
さっぱりわからん、彼女達は一体何者なんだ?
!!
ロボットが五機。
彼女達の増援か。
そういえば彼女達が向かった方向は、特別でかい化け物がいたほうだよな?
大丈夫なのか?
くっ、耳が!?
これは最初に聞いたでかい化け物の鳴き声!
あれは!?
さっきの機体!
動きがおかしい。
……落ちる!?
な、こっちに来るのか。
あの大きさに潰されたら確実に死ぬぞ。
くそっ!
ふう、なんとか潰されるのは回避できた。
しかし、これ中の人は大丈夫なのか?
確か胸部にコックピットみたいなものがあったはず。
胸部の装甲みたいなのが吹き飛んでる。
中の人は無事……みたいだ。
さっきの女性とは違う女性だ、最初に俺に声をかけてきた人か?
「大丈夫ですか?」
反応なしか。
死んではないよな?
息はしてるみたいだ。
気絶してるだけか?
ただこれが大丈夫なことなのか、さっぱりわかんないな。
不味いな。
こっちに気がついたか。
一、二、三……八匹か。
このロボットは……ダメだな。
さっぱりわからない。
フィクションのようにはいかないってことか。
他になにかないのか?
ん?
この箱はなんだ?
靴と、何だこれ?
ラケットか何かのグリップ?
靴はコンバットブーツみたいな感じだな。
少なくとも今の穴だらけのスニーカーよりは動きやすそうだ。
このグリップは……まあいいや、何かに使えるかもしれない。
他に、なにかないか……。
えーと、アリアさんだったっけ?
もしかしたら違う人かもしれないけど。
「とりあえず色々と借りていきますね。返却する機会があれば返却しますので」
人命優先ってことで許してくれるといいんだけど。
とりあえず、あの八匹の注意をこっちに向けないとな。
瓦礫だらけで走りにくいな。
あの化け物やロボットみたいに空が飛べれば楽そうなんだがぁあああああ。
な、なんだ?
と、翔んだ!?
って、お、落ちらあああああ。
っとああああああ。
何だこれ。
さっき拝借したブーツ、空中を蹴って翔べるのか。
最新鋭の軍事機密ってか?
さっきの魔法といい、一体何がおこってるんだ?
いや、今はごちゃごちゃ考えてる暇はないか。
難しい話は後回しだ。
まずは、ここをなんとか切り抜けないとな。