23話 新手
しかし、思っていたよりもかなり脆かったな。
爆発の威力が想定以上だったのか。
工場の耐久力が低かったのか。
もしくはあの傷が見た目以上に深かったのか。
まあ、それよりも固まって動かないラージェスさんの機体だな。
「ラージェスさん」
特に大きなダメージがあったようには、見えなかったんだけどな。
「ラージェスさん!」
「っと、すまん」
「大丈夫ですか?」
「私の方は特に問題はない。機体の方もな」
「それはよかった。急に動かなくなったので心配しましたよ」
「すまんな」
「いえ、何事もないなら問題ありません」
?
なにか来る?
「ラージェスさん、なにか来ます!」
「何!?」
あれは……。
新手のロボット?
「ラージェスさん」
「いや、私の知らない機体だ」
「味方ではなさそうですね」
「そのようだな。来るぞ!」
投げナイフ。
いや、ワイヤー?
遠隔操作でもするつもりなのか?
「この程度! む!?」
ナイフがデフタノアの剣を避けた。
予想通り、有線での遠隔操作か。
ということは……。
「ラージェスさん、そのナイフから大きく離れてください!」
「なにを?」
「いいから、早く!」
「わ、わかった。ぬおっ!」
予想通り爆発したか。
有線式の魚雷かよ。
「ラージェスさん、奴が何処かに隠れました」
「む」
今の爆発は目眩ましか。
くそ、何処にいった?
「いたぞ、ヤイチ。工場のところだ」
ほんとだ。
工場の所でゴソゴソと。
あいつ一体何をやってるんだ?
なんだあれ?
特大サイズの魔晶石?
あれが狙いか。
「ヤイチ、奴が逃げるぞ」
まあ、持ち逃げなんかさせないけどな。
鞭をからめてっと。
「ラージェスさん、お願いします」
「うお、ちょ、おう」
ナイスキャッチ。
さてどう出てくるか。
背中に背負ってたものを下ろす?
新しい武器か?
そんな悠長に待ってあげないけどな。
流石に油断しすぎだろ!
操縦席は?
何処かわからない。
だから!
目を潰す!
さっきから明確に頭部で周囲を確認してるからな。
鞭の先端に魔晶石を括って。
あいつの頭部に叩きつける!
と、同時に踵落としだ、この野郎。
案の定ガードはしてこないか。
何せこっちは生身だしな。
踵が当たると同時に魔力全開!
一撃離脱!
頭部はいい感じに吹っ飛んだ。
成功。
かな?
おろした武器の位置がわかってないな。
うまく目を潰せたみたいだ。
「ラージェスさん」
今のうちに!
「任せろ!」
また、あのナイフか。
そっちには誰もいないんだけどな。
流石はラージェスさん。
デフタノアの剣が綺麗に謎の機体の胸を貫いてる。
これで勝負ありか。
!?
腰の一部が開いて、誰かが脱出した?
胸部じゃなく腰にコックピットがあったのか。
さすがに逃がさない。
鞭を足に絡めてっと。
あ。
が、顔面からおもいっきり……。
や、やり過ぎたか?




