19話 スキル
八壱のスキル構成を一部変更しました。
スキルの詳細も見られるのか。
生存本能(狂):生き残ることを絶対にあきらめない。戦闘状態になると脳と体のリミッターが解除され全ての能力が上昇する。特に危険察知能力、空間把握能力、判断力の上昇幅が大きい。
※戦闘状態が終了後、リミッター解除が原因で極度の疲労状態と体にダメージが発生する。回避するためには日常的に心体共に鍛える必要がある。
リミッター解除……。
なるほど、どおりで急に色々できたわけだ。
体にダメージってのはあの激痛だよな。
鍛えることで回避ってことは、もしかして筋肉痛?
あと凄まじい眠気は脳の疲労か。
超回復(眠):深い睡眠を取ることで通常を遥かに越える治癒能力を発揮する。傷病全てに効果わ発揮するが、症状が重いほど睡眠時間が延びる。睡眠中は起きることはない。ただし睡眠中でも生存本能等例外的に優先されるスキルも存在する。
※筋力増強の為の超回復とは異なる為、睡眠終了後に能力が上がることはない。
これ凄いのか?
下手するとずーっと寝てるってことだろ?
まあ、お手軽に回復できると思えばべんりなのかね。
肉体強化:自身の魔力によって肉体を強化する。
魔力操作:体内の魔力を操作する。
うん、まあそのままかな?
でも魔力っていわれてもな。
毒耐性:毒物に対する耐性。訓練で強化される。
毒味:口に含むことで毒物を見分けることができる。
これはセットで運用かな?
でも毒耐性の訓練て。
……あんまりやりたくないかもな。
魔力付与:武具や道具など様々なものに魔力を付与できる
魔法付与:武具や道具など様々なものに魔法を付与できる
これも魔力に魔法か。
この辺はラージェスさんに聞いてみるか。
「どうだヤイチ」
「確認できました。私の今までの状況も全て私の能力が原因だったようです」
「そうか、それはよかった。正直チキュウジン全員の特性だったらと心配していたところだった」
たしかに。
それは少し困る状況だな。
「ラージェスさん、何点かお聞きしたいことが」
「ふむ。なんだ?」
「このスキルというものについてなのですが」
「ヤイチ、話を聞く前に忠告だ。スキルについては自身の身を守る為にも、親しい相手でもあまり教えない方がいい。それを踏まえた上で質問をしてくれ」
なるほど。
たしかに、能力によっては拐われたり悪用されたりもありそうだ。
「では教えていただきたいのですが、魔力や魔法とは一体?」
「ふむ」
「私のいた地球ではこの二つは物語の中だけで出てくる、空想の産物でした」
「なるほど。まあ、そんなに難しいものではないのだがな」
「と言いますと」
「魔力とはこの世界に満ち溢れているものだ。あとは個人差があるが私達の体の中にもな」
世界?
空気とかそんな感じのものなのか?
「ヤイチが使っていた空飛ぶ靴も、あの鞭も世界に満ちる魔力とお前自身の中の魔力を使って動いていたんだぞ」
!?
無意識に魔力を使ってたってことか。
魔力操作のお陰か?
「まあ、魔方に関しては私達男にはあまり縁のないものだな」
「縁?」
「魔方は女性専用なのだよ」
?
なら、この魔法付与ってのは一体?
ラージェスさんの言うとおりだな、自分のスキルを人に教えるのはまずそうだ。
「まあ、道中時間もあるだろ。私でわかることは教えてやろう」
「道中?」
「お前を無事に送り届けなければならんからな」
?
「ヨシノ殿に脅されているのでな」
……。
ラージェスさんの目が。
祥乃の奴、一体なにやったんだ?
 




