11話 再会
後2匹か。
とは言っても墜ちた奴等も、気絶してるみたいなもんだろうし。
復帰の可能性も考えると、あまり時間はかけられないよな。
そろそろ離脱したい所なんだけど。
ある程度時間も稼げたしな。
アリアさん?が復帰しててくれると助かるんだが。
「離れろ、チキュウジン!」
どうやら復帰したみたいだ。
「後は任せて下さいな〜」
フィーネさんとさらにもう一機。
墜とした五匹の姿が見えないということは、全て倒してくれたのか。
ここはもう大丈夫そうだし、離脱させてもらいますか。
「チキュウジン、今私が指差してい方角に大きな艦がある。この街周辺にいたチキュウジンは皆そこにいる、貴様もそこに行け」
てことはコンビニのおじさん達も一緒かな?
兎に角向かってみるか。
でかい船が見えてきた。
あれは戦艦?
陸地に戦艦?
まあ、いいや。
それよりも空を翔んでると怪しまれそうだ。
こっからは徒歩だな。
結構、救助された人がいるんだな。
それでも街の規模から考えれば……。
とりあえず、あそこにいる見張りっぽい人に声をかければいいのかな?
「あの、申し訳ありません」
『なんだお前は?』
「?」
聞いたことの無い言葉だな。
何て言ってるんだ?
『その服装。チキュウジンか?』
チキュウジンって言ったな。
『困ったな、俺じゃあ言葉がわからねぇ。おい、お前、ちょっと待ってろ』
?
待てってことか?
「わかった」
って言葉が通じないんだな。
頷けは伝わるか?
『よし、通じたようだな。すぐ戻るからここにいろよ』
通じてるみたいだ。
とりあえず、ここで待てばいいみたいだな。
「お待たせしました」
お、日本語が使える人が来てくれたみたいだな。
「私の言葉がわかりますか?」
「はい、わかります」
「どうやらあなたはチキュウジンのようですね」
うーん。
アリアさん達も言っていたが、地球人か。
しかも日本語……。
一体なにがどうなってるんだ?
「どうやら混乱されているようですね」
「そうですね、色々なことが起こりすぎていて」
「さぞお疲れでしょう。たいしたおもてなしもできませんが、まずはゆっくりと休んで下さい」
「ありがとうございます」
さすがに今日は疲れた。
休ませてもらえるのなら大助かりだ。
とその前に。
「すいません、手を洗わせてもらえませんか?」
刺激物諸々が乾燥して、手にこびりついてちゃってるからな。
「わかりました、どうぞこちらへ」
中々とれないな。
というか乾燥したのが溶けてなんか大変なことに。
「先輩!」
この声は。
「功吉」
「先輩、何度もお願いしたじゃないですか! 名字で呼ばないで下さい!」
こんな時でも、そこは突っ込むのか。
「はあ、わかったよ。祥乃」
「それでいいんです」
「とにかく無事だったんだな」
「はい、先輩のお陰で西広目さんも此花さんも無事です」
「西広目さん?此花さん?」
「ああ、えっとですね。コンビニの店長さんが西広目さんで、赤ちゃんを抱いていたのが此花さんです」
へー、コンビニのおっさんは西広目さんて言うのか。
そういや自己紹介もしてなかったよな。
「えっと確か二人とも近くに……いた。 西広目さーん、此花さーん」
確かに二人、いや赤ちゃんもいれて三人か。
祥も含めて四人とも無事みたいだな。
ホントに色々あったけど四人が無事でいてくれたんだ。
色々と頑張ってみた甲斐はあったよな?




