THE OLD FLOWER
掲載日:2017/05/07
とある乾燥地帯。日照りが続く。水は亡く、所々ヒビが在る。何故か草木は僅か老いた花が在るだけ。人々は奴隷として働いて居る。其の奴隷の者は自らが飲む為の水すらも置いた花に与える様に使役する者から指示されていた。しかし奴隷で有る為自分の物か如何かすらも解って居ない。奴隷は早く死にたかった。
昨日も今日も自分の分の水も老いた巨大な花に与えた。花は奴隷の中でも高い身長の者すらも超える高さを持つ。どれ程飛び跳ねようが花の中は見えない。最長老と同じ程度の年月を経たのだろうと言われているが花の中を見た事が無い、見れないと言う。花は人間を喰うと言われて来た。同時に癒しとも知恵と救いの使いとも伝えられて来た。きっとあの花は生きて居る。
昨日も今日も死なない限りきっと明日も水を与える。頭は朦朧とし何も考えずに水をかける。一人の若者は花の鳴き声の様な人間の声の様な音を聞いた。振り返ると同士が喰われた。花をよく見ると牙が見える。頭に何か液体がかかる。上を見ると花が喰おうとして居た。




