愛人宣言
転がっていた直哉を座らせた神楽は直哉が背負っているリュックサックに目を付けた
「小林...面倒じゃ、直哉とやらその背負っているものには何が入っておる? それと近衛、手錠を外してやれ」
直哉は
「いやよくわからないやつの手錠を外しちゃだめだろ...? ま、まあいいや、えーと」
手錠を外した近衛の疲れ切った顔で何となく察するとリュックサックを開けた
「えーと、まず暇つぶしの小説でしょ、店で買った水に、スマホと携帯用のパソコンにその充電用の携帯バッテリーに、後は護身用のスタンガンとナイフと9ミリ拳銃とその弾倉に折り畳み式の短機関銃位ですかね。 ほい(近衛に投げる)」
直哉は慣れた手つきで拳銃と短機関銃の弾倉と装填してあった弾を取り外すした後簡単に解体し、スタンガンとナイフと一緒に、直哉に銃を向けていた近衛に投げ渡した
神楽は直哉の頭を撫でてケラケラと面白そうに笑いながら
「直哉はとても面白いの! うーむどうしようかのう...」
と話し、撫でていた手を止めて直哉の体のあちこちを触り始めた
直哉はなされるがまま近衛に助けを求めたが、近衛は
『(あきらめろ...こうなった陛下は止められん)』
と同情の目で返された
直哉はそれに
「(苦労してるんですね...)」
と目で返した
先ほどまで殺気をぶつけ合っていたとは思えなかった雰囲気だった
神楽はそんな雰囲気に気付かずに爆弾を投下した
「直哉とやら! お主わらわの愛人になれ!」
『...えええええぇぇぇぇぇ!?』
宮内庁の中でも機密に触れる後の職員達は皆この出来事に一度は唖然としたという