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連合軍北部戦線崩壊 ~パンツァ―ファウスト作戦 作戦終了~

モンハンワールドやってて遅れました

太刀は楽しい、今度はヘビィボウガンにも挑戦してみます

1937年 2月8日 午前11時

ヨーロッパ北部 アールスト 連合軍仮設防御線


パリに住んでいた青年ジャンは1カ月の訓練を終えて補充兵として北部方面軍のガリア共和国陸軍第303歩兵大隊に2等兵(ライフル兵)として配属し到着した、彼は昨日行われた攻勢に参加できずに初陣がこんな居心地の悪い仮設陣地での防衛戦だと知りブツクサと文句を言っていた、なんせ彼はラジオやテレビから毎日放送されている戦局放送(当たり前の如くプロパガンダ)を聞き志願兵になったのである、武功を挙げられる攻勢に参加する事が出来ずに不満だった

ただ配給されるレーション(軍用糧食)の味は良く満足する事が出来た...合衆国のが1度朝食で出たが同じ部隊の先輩兵士達や同期の兵士達も皆1口食べると噴き出し即座に廃棄し昨晩支給された残りのクラッカーを食べるだけで済ませた位不味かった別として


ともかく今日も同じ部隊の兵士達と一緒にスコップ片手に塹壕や対戦車砲を備え付けた対戦車陣地の製作を行っていた所、まとめ役の頼もしい軍曹からいきなり重武装で塹壕に入れという命令を受けて、最近合衆国から提供された半自動小銃であるM1ガーランドを持ち対戦車手榴弾をポーチにしまうと塹壕に入った、その後彼は後ろの方から自動車の音が近づいてくるのに気づき振り返って見た物は


「おい、設置するの手伝え新入り共。」


「ぐ、軍曹殿...どんだけ持って来たんですか?」


大量の重火器を積んだトラックを運転して来た軍曹とその後方に続く2両のトラックの姿だった

トラックの荷台には数丁の重機関銃、大量の合衆国からの提供品であるバズーカ砲、そして大量のそれらの弾薬だった、他にも3門の対戦車砲(M5 76.2mm対戦車砲)を牽引しておりとんでも無い量になっていた

兵士達は困惑しながらもそれらの装備を受領し、塹壕の中に入れたり急いで対戦車砲陣地を作成したりと忙しく動き始めた

そしてジャンは作業しながら軍曹に尋ねた


「軍曹殿、質問よろしいでしょうか?」


「良いぞ。」


「何故こんなにも重武装を支給されたのでしょう、フソウの連中は攻めるのは赤ん坊の如く弱いと聞いておりま「この馬鹿野郎!」し、失礼いたしました!」


軍曹の怒鳴り声に思わずジャンは誤った

周りにいた兵士達も思わず作業の手を止めて軍曹の方を向いた

軍曹を辺りを見渡し溜息をつくと


「ちょうどいい機会だ、話してやろう...手は動かしつつな。」


と話し始めた


「まずこの中で政府の発表を信じて軍に志願した馬鹿は手を上げろ。」


ジャンを含んだ新しく入った兵士達の大半が手を上げた

軍曹はそれを見ると


「その発表は大嘘だ、この戦争はゲルマンが挑発して来たからという話になっているが、実際はガリアが奇襲攻撃して開戦している、それとここ2年は引き上げて来た連合軍が国境線で防御線を作り膠着しているとかいう話だがこれも半分嘘だ、実際は我が軍が退却した際に行った焦土作戦の復興を行っていて膠着しているというのも大きな理由だ、現にゲルマンの連中は今も多数の戦略爆撃機を飛ばして工業地帯を爆撃しているだろう?」


と頭を抑えながらそう話した

そして


「最後にフソウだがあいつら攻撃してくるときはとにかく地形が変わる位砲撃してきた後に大量の車両引き連れて突っ込んでくるからな、その為のバズーカと対戦車砲だ...我が大隊は捨て駒だよ。」


と話し、その場にいた一同は固まった

軍曹はそれに笑うと


「なーに、大隊長殿から敵が来たら降伏しても良いとの許可が下りている、少し撃ち合ったら降伏するぞ...それまで死ぬなよ。」


と告げた

そして全ての準備が終わった頃、砲撃が始まった


「チクショウ! どんだけ大砲持ち出してんだ!」


「落ち着け! 塹壕の中で伏せてればたいして当たらん! 当たったら運が悪かったとあきらめろ。」


105ミリ・125ミリ・155ミリ等の重砲を装備した自走砲や戦車の榴弾、艦対地空30連装小型噴進弾『タイ』を陸戦用に本数を半分にし軽量化した多連装噴進砲『タイⅡ』や48連装のBM―8等の多連装ロケット砲部隊による砲撃は苛烈ではあったが、可能な限りインフラを傷つけない為短時間で終わったのである、人的被害は少なかったが...


「軍曹殿、設置してた機関銃と対戦車砲全損です...人員も重軽症者多数出ています。」


「死人は少ないようだな、とりあえず直ぐに手当てを開始しろ護衛は若い連中に行かせるんだ。」


と設置型兵器の類は壊滅状態だった

そして彼等は目にすることになる


「...見えるか? あれがフソウの戦車隊だ。」


「なんて数だ...」


「それだけじゃねぇぞ、バカデカい...!」


「あんなにいたら機動戦はしないだろうな...する必要がないんだから。」


軍曹の言葉に、各々はそれぞれ呟いた

彼等の前方にはオイ車等の超重戦車を中心にそれ以外の戦車がそれを支援し、随伴歩兵が付いてくる史実での第一次大戦を彷彿とさせるような陣形を取りゆっくりと前進してくる扶桑帝国陸軍部隊の姿だった

そして射程距離まで近づくと一斉に直接砲撃を開始し、機関銃や歩兵の持つ銃火器も射撃を始め弾幕を形成し始めた

両軍暫く撃ち合っていると


「今だ! 大隊突撃! Panzer Vor!(戦車前へ!)Panzerkeil!(パンツァ―カイル!)」


「聞いたな野郎共! 姫様に続けぇ!」


「連隊前へ! ゲルマンの戦車隊を援護! 私に続け!」


「辻連隊長が最前列にいる! 何が何でも守れ!」


エルザ少将率いる第101重機甲大隊と辻大佐率いる第一歩兵連隊が側面から突撃隊形を取り突撃を仕掛けたのである

その攻撃を受けると前線の連合軍部隊は降伏するか全滅し、同盟軍は戦線を突破する事に成功した

そしてそれから2日後、ヘントは陥落し北部戦線の連合軍は弱体化しパリまで50キロまで押される事になる

アフリカでも地中海に接する沿岸地帯は一つ残らず同盟軍の勢力下になり、連合軍は大西洋に面する地域のみを勢力下に置くだけになってしまう事となる、しかし中央部のインフラは軍隊の移動には耐えられない程貧弱な事から、自然とアフリカでは休戦状態へと移行する事となる




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