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反撃の鐘は鳴る ~パンツァ―ファウスト作戦始動~

~私が今まで見てきた中で一番に絶望した事は、憎きゲルマン連邦帝国の首都ベルリンを包囲させた事でも、ありとあらゆる場所で快進撃を続けていた我が祖国ガリアの軍勢がゲルマンの軍勢の防戦の末進撃が止まった事でも無く、モスクワ連邦軍と共に侵攻してきた事でも無い...よりにもよってただ領土が広いだけの黄色人種や有色人種の国と思っていた扶桑帝国の重戦車の集団が戦列を組み進路を阻もうとした歩兵や戦車を薙ぎ払いながら進軍してくる事だった...ああ神よ! 何故あなたはこんなにも越えられない試練を我等に課すのですか!~


シャルル・アンドレ・ジョゼフ・ピエール=マリ・ド・ゴール ガリア共和国陸軍中将 日記より


1937年2月2日 午前11時

ヨーロッパ ダンケルク軍港 連合軍北部戦線前線司令本部


この日ヨーロッパで同盟軍と激戦を繰り広げている連合軍は、そのあり得ない状況に困惑をするとともに歓喜の声を上げていた

北部に展開していた同盟軍が今まで籠っていた防御地点から出て前進を開始したからである、今までの経験則から同盟軍は20キロ前進すると一斉に拠点を構築して防御態勢を取る、その防御態勢を取る為に出来た隙を即座に叩けば良いのである

よって連合軍の北部戦線前線司令本部の司令官達はいつも通りに反撃する事を決定したのである...1人の参謀を除いて


「ですから罠である可能性が大なのです、なぜわからんのですか!」


その司令本部にある総司令官室で怒鳴り声を上げている参謀...アメリゴ合衆国軍のジョーゼフ・ロートン・コリンズ陸軍少将である、彼は派遣部隊の指揮官の1人として比較的最近着任した参謀である

総司令官はアメリゴ合衆国軍のドワイト・D・アイゼンハワー陸軍大将である


「とりあえず落ち着いてその考えに至ったのか教えてくれないかコリンズ君?」


アイゼンハワーの言葉を聞いたコリンズは一回深呼吸をすると話し始めた


「わかりました、なぜ自分がその考えに至ったのかというと航空機の少なさにあります。」


コリンズの言葉にアイゼンハワーは疑問の声を上げた


「航空部隊からは普通に航空機がいると報告が入っているが?」


「確かに航空機は確認されています、しかしその航空機が戦闘機ばかりなのが問題なのです、いつも通りなら同盟軍は対戦車や防御陣地攻略用の近接支援に爆撃機を多数飛ばすのが当たり前です、しかし今回は違います、少ないのです。」


アイゼンハワーの疑問にコリンズはそう答えた

そして続けて


「少なくとも自分が同盟軍の指揮官なら絶対に航空機の支援無しに攻勢を掛けません...お願いします、攻勢の中止か様子見を命令してください!」


と要望した

アイゼンハワーはそれに頷いたが


「わかった、中止を要請するが望み薄だというのは覚悟しておいてくれ。」


と告げた

たまらずコリンズは声を上げようとしたが、アイゼンハワーが話し始めた


「コリンズ君、君が思っている以上に連合は戦局でも政治的にも追い込まれているのだよ...戦争を起こしたガリアはゲルマンからの長距離戦略爆撃によりかなりの打撃を受けていて我がステイツの支援無しに戦争継続は不可能な状態に陥っており、ブリティッシュの三枚舌共はユダヤ人やエルサレムに住むアラブ人達にそれぞれ約束したエルサレム独立の工作がばれてしまった、我がステイツも本国がフソウの戦略爆撃で打撃を受けている...もう3ヶ国の市民達は戦争に疲れ恐怖している、つい先日も大統領から目に見える戦果を上げろと通達が来たばかりだ。」


アイゼンハワーは2本の高級煙草を取り出し火を付け、1本をコリンズに渡し吸いながら


「始めは私だって様子を見ようと提案したさ、でも他の司令官達に反対されてしまってな...特にド・ゴール中将が反対していたよ、あの強硬派の筆頭がな。」


と吐き捨てる様に告げた

コリンズは煙草を吸って落ち着きを取り戻すと


「ガリアも焦ってるという事ですか...」


とアイゼンハワーに尋ねた

アイゼンハワーは頷くと


「そういう事だ、今じゃガリアの議会じゃ戦力が残っているうちにゲルマンと講和すべきなんていう議員達である講和派なんて物が出てくる始末だ...おそらくド・ゴールは戦争継続を望む議員達とつながってるんだろうな...コリンズ君、もしもの時の為に事前計画を立てておいてくれ。」


とコリンズに告げると外を見た

外には馬鹿みたいにでかい声を上げながら反撃を掛けようとしている兵士達に演説をしているド・ゴールの姿があった

アイゼンハワーはそれに馬鹿を見るような眼を向け、心の中で罵倒した

連合軍の大半の指揮官達はまだ自身達の誤算に気付いていなかった...


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