開戦前日 海軍の超兵器
...ちょっと無理ありましたかね?
まあ反省はしませんが_(:3」∠)_
1936年2月7日金曜日午前9時
帝都東京 御所 会議室
事前に合衆国から通達されていた期限間近に迫っているので、最後に確認の為に会議が開かれる事になった
出席者達は皆真剣な面持ちだった、なお神楽は妊娠している為京都の御所で休養している、代わりに直哉が神楽の代わりを務める事になっていた
そして時間になると総理の岩倉が
「それでは会議を開始いたします、各々方報告をお願いします」
と話すと島郷が真面目な口調で報告を始めた
「では海軍から報告します、海軍は事前の特殊奇襲作戦『ロ号作戦』の準備が完了しました、今作戦における参加戦力は我が扶桑最大の艦艇数を誇る連合艦隊と陸戦戦力として海軍陸戦隊三千名と陸軍六千名で、既に準備を完了しておりますので後は命令があり次第行動可能です...それ以外の艦艇も予想される敵艦隊迎撃の為配備済みです、ただ極秘建造していた甲型汎用海上要塞はまだ建造途中で「ちょっと待て! 海上要塞だと?!」はい、これが簡易な開発経緯と性能諸元を纏めた物です。」
直哉は島郷の口から出た海上要塞という言葉に声を上げた、そして島郷から渡された性能表を見た
そこには
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甲型汎用海上要塞
来るべき大戦に向け現地軍から出された
『戦闘艦艇数は十分、ただ多数の輸送艦か移動できる拠点があると作戦遂行能力が更に上昇させる事が出来る。』
という意見を元にハワイ駐留艦隊の簡易移動拠点として設計、計画された物
航行中は一隻ずつ航行し、現場で組み合わせる事で前線で要塞とする、その際状況によって組み合わせる事によりどんな任務にも対応可能
なお建造期間を可能な限り短縮させる為、現在所有する十七隻の旧式戦艦を改造する物である
艦の種類は揚陸能力を持つ汎用空母艦十隻と旗艦能力を持つ砲撃艦七隻を予定
単艦の場合の性能諸元
全長:汎用空母艦は250m 砲撃艦は240m
全幅:汎用空母型は28.7m 砲撃艦28.6
喫水:両艦共に8.7m
機関:両艦共にト号重油燃焼管(一つ辺り5000馬力とかいう考えられない超機関)八基の計六万馬力で四軸推進
武装:汎用空母型の場合
12.7センチ連装両用砲2基4門
長10センチ連装対空速射砲6基12門
ボ式40ミリ四連装機関砲(ライセンス生産したボフォース機関砲を左右2門ずつ搭載した物)20基80門
ブ式12.7ミリ連装重機関銃(ライセンス生産したブローミング重機関銃を2門繋げた物)10基20門
ブ式重機関銃12.7ミリ機関銃(ライセンス生産したブローミング重機関銃)10基10門
搭載機:艦上戦闘機25機+予備3機
艦上攻撃機(爆撃機と雷撃機は統合された)25機+予備3機
又は航空要塞型場合のみ上記の航空機を搭載せずに、三五式重水上爆撃機(富嶽の水上機仕様)5機を搭載可能
艦載機を搭載せず揚陸艦として運用する場合は歩兵1100名と各種物資と装甲車5台と中戦車3台とそれらを輸送する大発輸送艇6隻と共に搭載可能、その際は推進器を止めてウェルドック式になっている艦尾から発進させる
砲撃艦の場合
41センチ連装砲4基8門
長10センチ連装対空速射砲5基10門
20ミリ連装機関砲20基40門
装甲:汎用空母型は230ミリまで防御可能
砲撃型は400ミリまで防御可能
要塞型の場合の性能諸元
全長:支援要塞型の場合850m 砲撃要塞型の場合720m 航空要塞型の場合1000m
全幅:支援要塞型の場合87m 砲撃要塞型の場合57.2m 航空要塞型の場合は86.1m
喫水:8.7m
構成:支援要塞型は汎用空母型六隻と砲撃型三隻で構成予定
砲撃要塞型は砲撃型六隻で構成予定
航空要塞型は汎用空母型八隻と砲撃型一隻で構成予定
支援要塞型は先頭に砲撃型三隻を三胴隊形で配置、その後ろに汎用空母型を配置する予定
砲撃要塞型は双胴隊形で砲撃型を並べて配置する予定
航空要塞型は汎用空母型八隻を双胴隊形で配置し、最後尾の艦の横に砲撃型一隻を配置する予定
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と書かれていた
その余りにも無茶苦茶な仕様に直哉は
「...馬鹿だろこんなの考えた奴わああぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
と絶叫した
そして
「どうしてこんなの考えた! そしてこんなのをどうして作る前に知らせなかった島郷さん! 道理で予算会議で海軍から提出された予算表を見て『海軍の要求予算が多いなぁ。』って思った訳だ!」
と叫んだ
島郷はそれに言葉使いをいつものに戻して
「いやだって機密だよ? 諺で『敵を騙すにはまず味方から』ってあるじゃないか...因みに完成は2ヵ月後を予定している、まあ艦橋部分と偽装を変えるだけだから比較的簡単らしい。」
と報告した
そして
「それとアメリゴ合衆国海軍太平洋艦隊の母港であるサンディエゴ軍港を奇襲して占領し、そのまま港にいる艦隊ごと鹵獲を狙う作戦である『ロ号作戦』には間に合わないがその後の作戦には使えるだろう、それと先程潜水艦隊がサンディエゴ軍港沖合に集結完了したとの報告が入った、宣戦布告を受けた後すぐさま機雷で封鎖にかかるそうだ。」
と続けて報告した
直哉は興奮を落ち着かせた後、それに
「...了解した、ただ次からは建造計画等は絶対に報告してくれ、建造する前に絶対にね...全く浪漫はあるが大丈夫かなぁ...置物にしないでよ? 置物にして笑われる位なら使い潰して笑われる方が良いよ、全く...」
とでかい溜息を吐きながら話すと
「全くこんな無茶苦茶な設計計画したの絶対魔窟の住民共(研究所の研究者達と技術者達)だろ...まあ現場の意見聞いてるのと予算的に大丈夫ならいいや。」
とあきらめながら話した
そして会議は陸軍に移った...




