挑発には抗議と行動で示すべし
「「なあ直哉君、ちょっと助けてくれ。」」
「...いきなりどうしました二人とも。」
会議から3日後の3月19日
石原と島郷の両名が直哉に相談するために神楽の執務室に訪れた
始め直哉は史実での『第四艦隊事件』を防止する為の書類を書いていたので、神楽に任せようとしたが、神楽から
「軍関係は主がやれ。」
とありがたい言葉をもらい直哉は書類を書いていた手を止め、相談に乗った
まず石原が
「いやな、現在天朝と半ば国境紛争状態なのは知ってるだろ? ほら天朝の兵士たちが野盗化してシャム地方の国境警備してる部隊と散発的な戦闘になってるやつ、幸いなことに両軍共に負傷者は出ているものの死者は出てないんだがな、ついさっき俺の所に政府通さず天朝の大使達が来てな抗議してきたんだよ『直ちに我が国の兵士達に対する攻撃をやめろ!』ってな、こっちが色々言う前に連中帰りやがったがな...恐らく野盗化した兵士達は政府の命令で動いてやがる、何とか出来んかね?」
と言い
島郷が
「陸軍はそんな状態なのか...海軍の方では合衆国の挑発行為が苛烈になっている、つい先ほども現場から、太平洋の孤島にある合衆国海軍基地から飛んできたと思われる水上機三機が我が国の輸送船隊の上空を低空飛行をしてきたらしい。」
と言い、さすがに脇から聞いていた神楽も
「むう、連中何考えておるのじゃ?」
と顔をしかめながらそう呟いた
直哉は少し考え込むと
「...外務省を通じて抗議するしかなさそうですね、陸軍の方は今までどうりいくしかないでしょう、海軍は安全策として護衛艦を輸送船他の規模に応じて展開するしか無いでしょうね...まあ、連中抗議しても無視か反論してくるでしょうがし続けるしか方法がありません、一番ダメなのは抗議する事を止める事です、味を占めてエスカレートする心配があります...何もなければ良いのですがねぇ...」
直哉はそう答えた
そしてその心配は最悪の形で的中してしまう...




