表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/17

15

 んー、今回も人通りが少ない通路……ん?

 白い骨が何かこっちを見ながら歩いてきているような……気のせいかな?

 うん、気のせいだ。


 顎がカタカタ鳴っている気がするけど、気のせいだよね?

 君、単なるスケルトンだよね?


 普通はもうちょっと汚れていたりするんだけど、ただ単にレベルが高いとかそういう感じのスケルトンだよね?

 うん、そうだ。

 あれは単なるスケルトンだ、そういうことにしよう。


 そんなボクをあざ笑うかのように、カタカタ鳴り続けていたスケルトンの顎がふと止まった。

 指の一本をおもむろにボクの鍵穴につっこんできたけど……。

 え、まさかそれで開いたりするの?


 ……おお、開いたよ!

 ものすっごい複雑な気分だよ!



「で、話の続きだが……」


 再び帰ってきた闇の中、幼女が宝箱ボクの中から取り出したクッキーをぽりぽり食べながら話を続ける。

 お茶とか無いんですけど大丈夫ですかね?

 本体は骨みたいだし、大丈夫なのかな?


 とりあえず次のクッキーを作るかな。

 いや、次もどうせこの子が食べるんだよね、この調子だと。


 んー、プリンでも作るかな。

 前に作ったケーキがケーキっぽい感想を貰えたし、プリンもプリンっぽい感想が貰えると思うんだよ。



「おお、これまた柔らかいの。うんうん、うまいうまい。それでの……」


 幼女がロールケーキを頬張りながら話を続ける。

 ……どんだけ食べるつもりだ。



 とりあえずクッキー12枚とプリン6個とロールケーキ6切れを食べて満足したらしい幼女の話を要約すると、

「もう打てる手がないよ、どうしよう?」

 だった。


「もっと強い大人の人に任せればいいんじゃないの?」

 と言ってみたんだけど、それは絶対にイヤだとごねられた。

 ……反抗期ですか?


 そんな彼女にボクに言えるのはこれくらいだよ。

「君がボクの金色の宝箱の鍵を開ければ万事解決じゃないの?」


 幼女さんは力がある姿に戻れる。

 ボクたちは元いた世界に戻れるし、戻らないという選択肢もある。

 うん、幼女さんには頑張ってほしいね。


 大人に頼る方向でも頑張ってほしいね。



 ……え?

 この洞窟は2人組じゃないと攻略できないから一緒に行こうって?


 君、スケルトンじゃん。

 モンスターじゃん。

 どんな罠があってペアじゃないといけないって条件になっているのか知んないけど、1人で行けるんじゃないの?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ